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野鳥の鳴き声を聞きながら~初めてのブラインド編

      2016/06/22

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こんばんは。

全国の野鳥ファンの皆様、僕もついに「ブラインドデビュー」を果たしました。

とは言っても野鳥専用に開発されたブラインドテントではなく、迷彩柄の簡易テントを使って野鳥撮影に臨んでみたのです。

対象は清流の宝石と呼ばれる「カワセミ」です。

約1週間前にその場所で僕は偶然「カワセミ」を見ました。

そしてすぐに飛び去ってしまったのですが、D500の連写とAF性能のおかげで少しだけ撮ることができたのです。
(上の写真がその時の物です)

美しい

とても小さくそして素早いカワセミの動きを、ほんの一瞬見ることができて興奮しました。

「僕にも撮れるかもしれない、あの鳥ををより美しく」そう思いました。

いつも野鳥写真をネットで見ていると、沢山の「カワセミ」の美しい姿に目に心を奪われます。

「いつか自分もカワセミを撮ってみたい」とそんな夢が芽生えるようになっていました。

実は昨年は何度かカワセミの姿を目撃しています。

しかしどの瞬間も撮影することはできず、唯一撮れたのが約50mくらい離れたところに佇む「青豆」のような姿でした。

やはり「ブラインド」が必要なんだな、とその頃から漠然とそう感じてはいたのです。

ブラインドとは

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野鳥撮影における「ブラインド」とは、相手からは撮影者の姿は見えないけれど、こちらからは見える状態を作るようなものだと思います。

家で使う「ブラインド」も同じような意味合いですよね。

「中からは見えるけど外からは見えない」

そんな目的を野外で実現しようということです。

では何故そんなことをする必要があるのでしょうか?

ブラインドの必要性

それはやはり、「自然界の鳥は人間の姿を恐れる」からだと考えています。

またカメラのレンズも「目玉」を連想させるためか、向けた瞬間に逃げてしまうこともあります。

なんにせよ、彼ら(鳥達)にとって人間は、近くにいては安心できない存在なのかもしれません。

しかしそうはいってもこちらも同じ地球で暮らす仲間です。

美しく可愛らしい彼らを、写真に収めたいと思うのは間違ってはいないと思います。

そこで、彼らに極力ストレスを与えないように配慮しながら、比較的近距離で撮影を可能にするのが「ブラインド」というスタイルだと僕は認識しています。

ただ現在は、僕自信がこの野鳥撮影という領域に関しては経験が浅く、書籍やインターネットで学びながら、試行錯誤を重ねて挑戦している段階です。

野鳥との距離感について

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そんな中で僕が野鳥を撮影する時に一番大切にしているのが、

「彼らを驚かせないこと」、

「必要以上に近づかないこと」

「子育て中であればそこから離れること」などです。

人間の身勝手さで彼らを困らせないようにしたいといつも考えています。

 

先日、湿原付近で車を走らせている時に、タンチョウのつがいを見つけました。

春から秋にかけてはあまり見かけることが少ないタンチョウですから、僕は思わず撮りたくなって、少し離れたところに車を停めて歩きながら静かに近付いたのです。

本来であればこの時期「つがい」がいる場合は、繁殖期なので配慮が必要なのですが、この時はつい撮ろうと思ってしまいました。

欲が出たんですね。

そして40mくらいまで近付いた時、あまり聞き慣れない声でタンチョウが鳴きました。

2羽の大人のタンチョウはゆっくりそこから離れていきます。

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これは違う日に撮った写真です。

やはり鳥の感覚は人間とは比べ物にならないほど鋭く、こちらがどんなに気を遣っても彼らは気付いています。

そして僕は近付くのをやめて、彼らが離れていくのを見送りました。

すると僕から10mほど離れた場所で「ガサッガサッ」と音がしたのです。

反射的にカメラを向けると一瞬「キツネ?」のようにそれは見えました。

それはまだ小さいタンチョウの「ヒナ」だったのです。

初めて見ました、野生のヒナをこの目で。

ヒナはスタコラサッサとおぼつかない足取りで親鳥の方に駆けて行きました。

そして咄嗟に何枚か撮影したのですが、「駄目だ!今すぐやめろ!!」と自分を叱咤してすぐにそこから去りました。

僕が一番大事にしていること、

「野鳥を驚かせないこと」そして「子育て中であれば離れること」

を守るためにです。

このように、普通に接したのでは彼らをただ驚かせてしまうことがあります。

でも、もし彼らに人間の姿が見えなかったらどうでしょうか?

彼らに「許容」してもらう

それは今までの歴史の中で数々の野鳥の写真を撮影してきた「写真家」や「愛好家」の方々が証明していますね。

それはやはり「ブラインド」などで、人間の姿を隠すことが必要だということです。

そうすることで、彼らは「そこに何かある」とは気付いていても、「許容」してくれるのだと学びました。

「安全だ」と彼らに思ってもらえたら、「撮影」の許可が下りるのです。

話が長くなりましたが、今回僕はそういった考えのもと、自分の姿を隠して撮影してみることにしました。

川の宝石「カワセミ」が暮らす水辺で。

まずブラインド用のテントですが、スポーツ量販店に野鳥撮影用の迷彩柄のウェアなどを探しに行った時に偶然見つけました。

簡易式サンシェルター

レジャー用品のテント関連のコーナーにそれはありました。

僕はそれを手に取って色々と想像してみました。

そしてすぐに「衝動買い」したのです。

安かったというのが理由です。

6千円くらいだったと思います。
(ネットで探しましたがあいにく同じメーカーの物は見つけられませんでした)

そして、使ってみなければやはりわからないというのがあったので。

そのコンパクトテントは、畳んである状態だと直径が約65センチとそれなりの大きさでした。

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ただ厚みがないので、車の中に入れておくにも全く問題ない大きさでした。

それに持ち運びも軽いので苦になりません。

重さは約2kgあります。

そして実際のフィールドで使用する前に、まずは練習してみました。

組み立て方と収納の工程を一通りやってから本番に臨もうと思ったのです。

簡単すぎて驚いた

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これがケースから本体を出した状態です。

一度練習しているので、やや雑に畳まれていますが、普段はもっとちゃんとしてます(嘘です)

そしてこれを広げようとすると・・・

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約5秒、「あっ」という間にこの状態になります。

これは凄い復元力がありますね~。

逆に収納の時はやや力を使いますが、それでもコツを掴んだら余裕で畳めました。

慣れると30秒で畳めます。
(練習中に何度か破壊しそうになりましたが 汗)

この状態で付属の「ペグ」を使うと地面に固定できそうです。
(ペグは練習の時も本番でも使いませんでいた)

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入り口が「南面」だとすると、「北面」の下部にはメッシュの窓が付いています。

これはマジックテープで閉じることができました。

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入り口は一箇所で、外でも中からでもファスナーで閉じることが可能です。

ただ、あくまでも日除け用や着替え用のサンシェルターなので、防水性能は期待できないようです。

また入り口以外には、北面のメッシュ部分しか窓はありません。

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それでは三脚をセットしてみます。

使ったのはマンフロットのコンパクト三脚「Befree」です。

→Befreeの記事:僕がマンフロットの三脚「Befree」をおすすめする理由

今回はやはり初めてのブラインドということで、荷物が嵩張ることを考慮して、携帯性に優れたこの三脚をチョイスしました。

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そして椅子もコレまたコンパクトな物を用意しました。

以前花火大会の時に、バックパックに積むために用意した小さな椅子です。

身長178センチの僕のお尻にはちょっとキツイのですが(笑)

そしてこの椅子の小ささは、このあとジワジワと効いてくることになります(汗)

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そして野鳥撮影にはニコンの「D500」を使いました。

レンズは純正の「200-500mm f/5.6 VR」です。

バッテリーパックと合わせると約3.5kgの重量がありますが、Befreeのボール雲台は問題なく固定できます。

これに以前履いていた「迷彩柄のモモヒキ」を切り裂いた物を気休めで被せています(笑)

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そしてフロントのジッパーを閉めると大体このような感じになります。

さらに気配を消すためには・・・

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カーキ色のストールをかけてみました。

雨だとちょっと使えないですが、風が弱ければこれでグッと雰囲気が出ると思います。

あっ、出ちゃダメなのか、雰囲気は。

さらに雨天用に「ポンチョ」も用意しています。

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風が強いとちょっと問題ありますが、そもそも「雨風が強い」そんな状態では野鳥撮影はしないので、小降りの雨ならこれでまかなえると思います。

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しかもこのポンチョは、ロープやポールなどで固定すると簡易的なブラインドにもなるので、上から羽織るだけでなく様々な使い方が考えられますね。
(ロープは持っていないのですが 汗)

以上、今回はこのような装備で撮影に臨みました。

効果はありそうだ

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すぐ近く3~4mくらいでさえずる「アオジ」さん

以前カワセミが留まっていた川沿いの樹の付近にテントを設営しました。
(正確にはそこから10mほど離れた橋の下です)

するとすぐ近くで小鳥がさえずっているのが聞こえます。

ドキドキしながらレンズを向けるとそこには「アオジ」がいました。
(ツイッターに撮影した画像を投稿してフォロワーさんに名前を教えてもらいました♪)

よく見かける鳥ですが、こうしてしっかりと撮影出来たのは初めてだったかもしれません。

まるで僕の存在を気にしないかのように、アオジはしばらくその場で鳴いていました。

ただ、気になったのが「D500」のシャッター音です。

普段ならそれほど気にならないのですが、こうして息を潜めて隠れていると、その音はやはり大きく感じました。

→D500のシャッター音:新発売!ニコンD500をブログで紹介します

これもタオルを掛けるなどして対策することも考えられます。

ブラインドの中で感じたこと

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ブラインド内から見る眩しい外の世界

こうしてブラインド内の限られた視界の中で待っていると、あることに気付きました。

「音がよく聞こえる」

そう感じたのです。

基本的に正面しか目視できないので、後ろだったり見えない方向からの気配は「音」に頼ることになります。

しかも水辺なので、様々な音が聞こえてきます。

それは魚が跳ねる音だったり清流の水しぶきの音だったり、小鳥のさえずりもとても良く聞こえてくるのです。

普段こうして野鳥の声に耳を傾けることって少なかった気がします。

いつも「目」と「レンズ」でその姿を追っていますからね~。

そして飽きる

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ヒマでした、正直言って。

撮りたい野鳥が現れないのですから、待つ時間はそれは長く感じました。

そこで今朝撮った写真をカメラのモニターに写して、それをスマホで撮影してツイッターに投稿するという、不自然かつ非効率なことをテント内で始めました(笑)

もちろん「耳」は外の音を聞いていますよ。

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実はこの「D500」ですが、Wi-Fiの機能はあるのですが、iPhoneにニコンのアプリが対応していなくて、まだ転送などができないのです。
(アンドロイドはできるようです)

そこでこうやってモニターをスマホのカメラで撮るという、非効率なことをやっていたのです。
(もうそろそろだと思うんですけどね、IOS用のアプリ)

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最初から土足で。 一応熊の存在を考えています。 熊撃退スプレーを装備しました。

テントの高さは125センチあります。

椅子に座っていても上は余裕がありました。

底辺(床)の長さはフロント側が約2mで、両サイドが約1.8mの長方形です。

ちょっと広すぎな感じもしました♪

ただ、椅子が小さかったので、そこに自分のお尻がすっぽりとハマっているんですよね。

その状態で姿勢を正そうとするので、今度は腰やら背中が痛くなってくるのです。

そしてお尻も。

これには参りました。

折角隠れているのに外に出て体操をするわけにも行きませんからね。

そうやってモゾモゾしていると、遠くに白い影を見ました。

恐らく「ヤマセミ」です。

実はヤマセミは何度も撮影したことがあります。

結構大きいので、彼らの姿はわかりやすいです。

その後も何度か見かけましたが、撮影できるような位置に来ることはありませんでした。

カモ素通り

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野生のカモ、特に人里離れたところに生息するカモは、とても警戒心が強いです。

撮ろうかな?と車を停めてカメラを構えると、大体は逃げていってしまいます。

そんな「カモさん」ですが、なんと僕のテントの横を素通りしていきました。

何事もなかったかのように。

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この上の写真はその後テントから身を乗り出して撮影したのですが、まったく意に介さないようで、自然な表情を撮ることが出来ました。

「人間」の姿が見えていなければ、多少のシャッター音やテントなどの物体があっても彼らは気にしないようでした。

やはり「許容されている」のかもしれませんね。

そしてこの後、同じ姿勢に耐えられなくなった僕は、テントの外に出て体をほぐそうとしたのです。

すると死角に居たカモが慌てて飛び立ちました!

その距離50Mはありましたよ、僕の位置から。

やはり「人の姿」これがNGなのかもしれませんね。

この時そう悟りました。

その後はまたテント内にこもって、「アオジの歌」をずっと聞いていました。

スマホ片手に♪

 

時折風が強く拭いて、メッシュ通気口のおかげでテントの中は終始涼しかったです。

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フキノトウの綿毛がそれはもう沢山舞い散っていました。

日が当たるとそれはキラキラと光って、とても綺麗でしたよ。

ここに「カワセミ」がいてくれたら、と願っても不思議じゃないですよね♪

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アオジもたまにこっちを気にするような素振りを見せるんですよね。

「なんか変だな~」って(笑)

でも逃げない♪

そして設営から約2時間経過して、今回の撮影は終了することにしました。

そして僕はテントの外に出てみて、あることに気付きました。

バレてるんじゃないか?

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なんか「コレ目立つ」・・・

改めて見て、そう感じたのです(笑)

初めての設営だったので、立てやすい場所を選んだんですよね、砂地という。

思いっきり主張してますよね、「これはテントです」って♪

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何度かものすごいスピードで飛んでいた「ヤマセミさん」は、

「なんかいる~!」って思ったかもしれませんね(汗)

この迷彩色は橋桁のコンクリートや砂地には溶けこむことができませんよね。

それでも「人間の姿が見えない」という役目は果たしてくれたので、そういう意味で初めてのブラインド撮影は「大成功だった」といっても良いかと思います。

まとめ

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ブラインドは効果あり

僕はそう断言したいと思います。

ただし、設営場所が目立ちすぎていた感は否めませんが(汗)

それでも「カモ」だったり「アオジ」を驚かせることなく撮影出来たのは、このブラインドのお陰です。

この小さい椅子を変えてもっと快適に過ごすことができれば、撮影のチャンスも訪れるかもしれません。

ただ、いつも移動しながら撮影するのに慣れてしまっているので、「待つ」ということに僕自信が慣れる必要があります。

また座りっぱなしの状態だと「エコノミークラス症候群」も心配になります。

それでも中腰になったり、あるいは寝転んだりもできるテントサイズなので、動けないわけではないですからね。

またこの簡易サンシェルターは、底辺の幅が広いので、専用の物であったり、もっと幅の狭い物を導入することも考えられます。

床がないほうが、設営しやすそうだと思いました。

川沿いでこのテントを設営できるところって限られますからね。

あとは、両サイドや後ろ側を観察できないので、メッシュで窓を作ったりしても面白そうです。

カッターを使うのは得意のなので、タブン穴は上手く開けれると思います。穴は。

でもそこを綺麗に処理する能力を、僕は昔から持ち合わせていません。

縫うとか、縫合するとか、そういうことが出来ないのです。

それでも何かしら工夫はしてみたいと思っています。壊さないように。

今後「僕のテントが壊れた理由」という記事を書かないことを僕自身が願っています(笑)

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ちなみにこのカワガラスの写真、ブラインドは使っていません。

でも全身カーキ色や迷彩柄で身を包み、カメラもカバーで隠しています。

そして茂みの中からゆっくりと近付いて撮りました。

彼らに

「許容されている」

そう信じながら、祈りながら、です。

今後もこの「ブラインド」を使って美しい野鳥などの写真をお届けしますので、是非ご期待下さい!

それでは最後まで見ていただきありがとうございました!

下にネットで見つけたブラインドに適したテントのリンクを貼りますね。

■本格的な撮影用テント


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