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北海道の雲海を巡る旅~美幌峠編

      2017/09/04

 

こんにちは。

幸せカメラのKENです。

前回の雲海の記事では「津別峠」を中心に紹介しました。

 

北海道の雲海を巡る旅~津別峠編

 

その津別峠から見る雲海は、今回紹介する「美幌峠」で見る雲海と基本的に「同じ場所」で発生しています。

雲海の下にあるのは日本最大のカルデラ湖「屈斜路湖」です。

この屈斜路湖を中心として「津別峠」や「美幌峠」から壮大な雲海を眺めることができます。

そして実はこの付近の雲海、他にも見られるポイントがあるのですが、そちらは別な機会に紹介しますね。

それでは今日は「美幌峠」の雲海ツアーに出発しましょう!

※地図はクリックすると拡大されます。

 

美幌峠へのアクセス

 

屈斜路湖を東側に見下ろすことができる美幌峠(びほろとうげ)。

標高は525mと津別峠に比べるとそれほど高くはありません。

津別峠は標高947mでしたね。

この峠は、周辺にある「美幌町」と「弟子屈町」を結ぶ国道の中心付近にあります。

それぞれの町から車で走ると、

  • 弟子屈町~約31km、約30分
  • 美幌町~約26km、約25分

それほど遠くはないですね。

弟子屈町から向かうと、途中には「和琴半島」や「川湯温泉」などの寄り道したいスポットがありますが、今回は雲海がメインなので割愛します。

また反対側の「美幌町」から向かうと、途中に「峠の湯びほろ」という天然温泉スパがあります。

雲海を見たい方は、温泉は後にしてくださいね♪

北海道道東の周辺地域の地図は前回記事に詳しく載っております。

 

北海道の雲海を巡る旅~津別峠編
2017年6月 美幌峠から見た雲海と朝日 こんにちは。 幸せカメラのKENです。 「清々しい空気を吸いながら、目の前に広がる...

 

さて、この美幌峠ですが僕の記憶では、風がとても強い峠というイメージがあります。

そして風が強い時は、雲海もほとんど見られません。

峠の頂上には「道の駅」があり、トイレやレストランなども併設しています。

自動販売機もたくさん並んでおります。

春の美幌峠の自動販売機
販売中止になっていました(涙

 

この展望施設の詳細はこちらです。

住所:網走郡美幌町字古梅(国道243号沿い)
TEL:0152-75-0700
休館日:年末年始(12/31~1/3)
開館時間:9:00~18:00(4月下旬~10月)
9:00~17:00(11月~4月下旬)

駐車場はとても広く、道路を挟んで2つのエリアに分かれていて、大型バスが何台も停められる広さです。

週末になると車中泊の車も数多く停泊しています。

そして、この道の駅の駐車場から歩いてたった1・2分ほどで、眺めの良い最初の展望台に到着します。

ここは巨大な岩がゴロゴロしているので、足元に注意してください。

 

冬が多いんですよね、僕が撮る美幌峠の写真

 

そしてそこから石畳の道を進むと、さらに見晴らしの良い展望台にたどり着きます。

途中の坂道は意外と急なので、冬場は特に転倒に注意してください。

この峠の一番高い場所からの見通しは大変素晴らしいので、是非行ってみましょう。

 

美幌峠展望台からの眺め

3D地図の上が「東」になります。

 

東側には屈斜路湖や斜里岳を見ることができます。

僕が撮った写真はコチラです。

 

 

この構図はもう何度もこのブログに登場しています。

峠から南を見ると津別峠方面や阿寒の山々が望めます。

 

3D地図:美幌峠から南を見る

 

僕が撮った南側の写真は、こちらです。

 

 

この朝は、雲海と月、そして朝日の贅沢なコラボレーションでした。

次に峠から西を見ると、広大な平野と遠くに山脈が見えます。

 

 

西側を撮った写真は、地平線に月が沈むタイミングの物がありました。

 

 

そして峠の北側は、標高の高い場所ならではの地形が広がっています。

 

 

僕は一年を通してこの峠で撮影していますが、どのシーズンでも「雲海」に出会えるチャンスがあるのが屈斜路湖と美幌峠の魅力です。

やはり夏から秋にかけてが一番多く見られますが。

 

屈斜路湖に雲海が発生する理由

 

ではなぜこの屈斜路湖に、雲海が発生しやすいのか、その理由を少し探ってみます。

とは言っても、僕は科学者でもなければ気象予報士でもないので、本やネット上で得た知識で説明します。

具体的には、大きく分けて4つの要因が見受けられます。

まずこの屈斜路湖の位置が、太平洋の北にあることが一つの要因です。

 

移流霧が流れ込む

上の地図を見ると、屈斜路湖の南側に太平洋があることがわかります。
(海はちょっとしか見えませんけど)

春から夏にかけては、太平洋側からの「海霧」が釧路湿原に流れ込み、さらに北上してここ屈斜路湖に到達します。

僕は普段から釧路湿原を観察していますが、暖かい日の午後や夕暮れになると、太平洋側から発生した霧や雲が北に向かって流れているのをよく目にしています。

 

滑昇霧が発生しやすい

上の写真は、最初は晴れていたのにどんどん霧が押し寄せて来た時の物です。

このあと、峠の全てが霧に包まれて、悪天候状態になりました。

この滑降霧は周りを山に囲まれた盆地地形を、気圧の谷が通過した時に発生しやすい霧の一種です。

それでも、待っていると峠だけが雲の上に出ることもありますけどね。

 

放射霧は安定している

この屈斜路湖周辺の気候は、内陸性盆地型になると思いますが、「放射冷却」がおこりやすいとも言えます。

つまり、晴れていると地表付近の熱が奪われ、そして空気が冷やされ「霧」が発生しやすいということです。

この放射冷却で発生した霧は比較的安定してカルデラの盆地に留まっています。

もっとも、風が弱いから放射冷却が発生するとも考えられますし。

やはり夜に晴れて冷え込んだ翌朝には、こうして雲海に出会える確率が高まります。

 

 

ただこの放射霧もゆっくりと移動することがあるので、油断していると飲み込まれて何も見えなくなることがあります。

峠の展望台にいると逃げ場はありませんけどね(汗

 

蒸気霧、蒸発霧の発生

 

冬になると空気が氷点下20度以下にまで冷え込む屈斜路湖付近では、湖そのものから発生する霧も見られます。

気嵐(けあらし)とも呼ばれます。

厳しい冷え込みが続くと湖は毎年「全面結氷」するのですが、いたるところから温泉が湧き出しているので、冷たい空気と水蒸気が反応して霧が発生します。

この霧は比較的小規模なことが多いので、美幌峠から見ると雲海のようには見えないかもしれません。

ところが、湖の近くから見ると、不思議な光景を目にすることができます。

 

 

極寒の朝、湖の上を漂う「霧の層」です。

また、温泉が湧いている湖岸では、霧の中で白鳥がくつろいでいたりします。

 

 

ここでは、辺りが霞んで見えなくなるくらいの霧が発生しやすく、幻想的な世界が広がります。

当然「霧氷」も大発生しやすいのが、冬の屈斜路湖の特徴です。

 

極寒の朝に咲く屈斜路湖の霧氷

 

こんな朝は小規模なダイヤモンドダストも頻繁に見られます。

寒いですけどね、氷点下20度以下なので。

さて、ここまで屈斜路湖に霧が発生しやすい要因を見てきました。

美幌峠や津別峠で、雲海に出会える確率が高い理由がわかってきたかと思います。

 

美幌峠は撮影しやすい

 

美幌峠は最上部の展望台に通じるルートに、いくつかの開けたポイントがあるので、観光客が多くても撮影できないということは少ないでしょう。

最上部の展望台は部分的に瓦礫が積まれていて足場が悪いのですが、それでも十分な広さがあります。

 

冬の展望台の瓦礫

 

また、柵の向こう側は急な崖になっているので、絶対に乗り越えないで下さい。

 

 

頂上付近は巨大な岩石が崖に向って突き出た独特の景観になっています。

カメラのレンズは、やはり標準ズームか超広角があると、屈斜路湖の全容を収めることができます。

 

 

上の写真は、夜中に月明かりの下で撮影した写真です。

薄っすらと天の川も見えています。

これでレンズは超広角の15mmになります。

眼下には峠道を行く車のライトが明るく感じられます。

このまま朝を迎えると、雲海の期待も高まるのですが・・・

 

 

どうやらこの日は空気が澄んでいて、屈斜路湖の湖面や斜里岳がクッキリと見えていたようです。

 

美幌峠で宇宙を感じて

 

雲海の話からは逸れますが、この美幌峠は星空を観察するのにも向いています。

峠の全方向には街明かりが見えるのですが、それほど大きな街ではないので、夜空の星が沢山見えるのです。

僕はここでの星空の撮影が好きで、一晩中撮影していることもあります。

 

 

上の写真は、峠を行く車のライトを長時間露出で収めました。

ポータブル赤道儀は使っていないので、地上の景色はブレていませんし、天の川も写っています。

美幌峠は星空を美しく撮ることができる、貴重な展望台の一つです。

この時は3月でしたが、気温はたしか氷点下10℃くらいだっと記憶しています。

風もそこそこありました。

僕はもちろん真冬用の防寒装備で撮影していたのですが、離れたところでもう一人、夜通し撮影している人がいました。

「こんなに寒いのに好きなんだなぁ」

とお互いが思っていたのかは謎です。

そしてこのまま夜明けを待つと・・・

 

 

このような朝日を拝むことができました。

雲海には出会えなくても、十分に楽しめる観光スポットです。

寒いですけどね。

 

雲海の境目をクローズアップして撮る

 

この美幌峠は標高がそれほど高くないので、雲海もすぐ近くまで迫ってくることがあります。

そんな時、雲海と晴れ間の境界線を望遠レンズで撮るのもオススメです。

望遠レンズは200mm程度あれば十分です。

霧と森林が作る造形に朝日が射し込むと、それはとても美しい被写体になります。

しかもその境界線は生き物のようにどんどん変化するので、見ていても飽きることはありません。

 

 

冬場に雲海が発生した時も同じです。

この日は撮影した時間が遅かったのですが、早朝であれば霧氷に輝く森林と霧の姿を見ることができます。

 

 

上の写真のように、巨大な雲の壁が移動していく姿も見られます。

こうした動きのある雲海は、スローシャッターで撮るのも面白いです。

僕の場合は、NDフィルターの16と400を重ねて使っています。

NDフィルターとスローシャッターの撮影方法は別記事に書いたのでご覧下さい。

 

NDフィルターの使い方~川の流れを素敵に撮りたい
今回は川の流れを「NDフィルター」を使って、スローシャッターによる撮影で、素敵に表現する方法を紹介したいと思います。 (2...

 

また、津別峠編にも書きましたが、このあと峠を下って霧の中に入ると、そこでも不思議で美しい光景に出会えることがあります。

 

雲海の朝は二度楽しむ

 

地上で霧と晴れの境目を見つけたら、安全な場所に車を停めて撮影しています。

ここで一つ大事なのは「道は見通しが悪い」ので、安全への配慮が必要です。

路駐などをしていると追突事故の原因になるので、必ず安全な場所を探してから撮影して下さい。

そしてこれが冬場になると、霧氷が発生する要因になるのでそれがまた面白いのです。

 

 

屈斜路湖付近を漂う「霧の層」と一面霧氷に覆われた森です。

 

 

普段気にもとめない防風林も、霧のお陰で絵になりました。

 

 

雪に覆われた牧草地も、霧が晴れる瞬間に美しく輝きます。

くれぐれも「霧で見通しが悪い」ということを忘れないで下さいね。

 

まとめ

雲海、ではありませんが。

 

今回は「美幌峠」を中心に雲海の楽しみ方を紹介しました。

より楽しむためには、やはり地形や気候を知ることも大事です。

僕のようにこの地域に住んでいる者にとっては、少し足を伸ばせば見られる風景の一つでもありますが、遠くからこの絶景を求めて観光に来る人も多いと思います。

もしかしたら思い描いていた景色に出会えない可能性もありますね。

でもそんな時は上の写真を思い出して下さい。

曇っていて何も期待できなかった美幌峠で、何か撮りたいと待っていたら現れてくれた光です。

もし、その場所がだめだったとしても、少し探してみたらきっと見つかるはずです。

 

屈斜路湖に昇る朝日

 

それでは長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

この雲海シリーズは、引き続き「釧路湿原」「摩周湖」「その他」のスポットを紹介する予定です。

お楽しみに。

 

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