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スカイメモSの使い方④~アクセサリーの活用・応用編

      2017/08/15

スカイメモSに2台載せ

 

こんばんは。

幸せカメラの「KEN」です。

ここ最近は、近いうちにきっと出会えるであろう「美しい星空」の撮影に向けて、ポータブル赤道儀「スカイメモS」についての情報をまとめています。

このサイトでは、すでに5つの関連記事を公開してきました。

  1. ポータブル赤道儀で星空を撮ろう~スカイメモSを使ってみた
  2. スカイメモSの使い方を写真で紹介します~①
  3. スカイメモSの使い方②~極軸を合わせて撮影する
  4. スカイメモSの使い方③~望遠レンズで撮る
  5. スカイメモS用~バランスウェイトを作ってみた

これらの記事は、今まで「赤道儀」とか「星空の撮影」に馴染みがなかった方にとっては、あまり必要のない情報かもしれません。

しかし写真を撮る方であれば、「美しい星空が撮りたい」と思う日がいずれやってくるかもしれません。

そして写真を見て愉しむ方も、「この写真はどうやって撮ったのか?」という疑問が湧いてくると思います。

そういった撮影の背景も含めて知ってもらえたら、この世界の美しさをより楽しめるかもしれません。

今回は、ポータブル赤道儀「スカイメモS」を使った、より幅の広い撮影方法を紹介します。

また撮影に伴って大活躍する、アクセサリーなどの便利アイテムも余さずお伝えしたいと思います。

それでは参ります。

星雲を探すのに照準器を使う

D810に照準器を装着

 

僕は通常、夜空の星の位置関係は、星座表を使って確認しています。

スターディスク(蛍光)

季節によっても、時間帯によっても、星の位置はかなり変わりますからね。

 

これは星のプリントが蛍光になっているので、微弱な光でも見やすくなっています。

スターディスクを暗い状態で見た雰囲気

 

話を戻しますが、星や星雲・星団の撮影に望遠レンズを使った時、普段は野鳥の撮影に使っている「照準器」がとても役立ちました。

例えば200mmの望遠レンズで、広大な星空の任意の場所を写したいとき、カメラのモニターではハッキリと確認することができません。

やはりレンズの画角が狭いし、夜空は暗いからです。

特に星団や天の川の一部は暗くて肉眼ではあまり見えないのです。

シャッタースピードをバルブモードにしているので、カメラのモニターも暗く映ります。
(その時だけISO感度やSSを変えて、高感度状態にしてモニターで見る方法もあります)

僕も今までは、何枚か撮影しながら確認し、少しずつ狙った空間に微調整していたのですが、最近になって野鳥撮影用の「照準器」が役立つことに気付いたのです。

照準器の倍率は肉眼と同じですから、最初にカメラと照準をしっかり合わせておけば、星座や明るい星の位置関係を頼りに、狙った星雲をカメラの狭い画角に収めることが出来ます。

照準器を覗くと見えるレティクル

 

応用すれば色々と使えるものですね。

照準器の詳しい使い方はこちらをご覧ください。

野鳥撮影で照準器を使ってみた~実践編
こんばんは。 今日は早速、届いたばかりの照準器を実戦投入してみました。 製品名は「OLYMPUS 防滴機構 ドットサイト照準器 E...

僕はよくこれを使って、ツバメをノーファインダーで撮影しています。

初夏の大空を泳ぐアマツバメ

それでは次はもっとも大切なポイントを説明します。

ピントを合わせる

モニター用のルーペ

撮影では、これが一番大事かもしれません。

どんなに極軸がしっかり合っていたとしても、ピントが甘かったら残念な写真になってしまいますから。

簡単なようで意外と難しい、星のピント合わせ。

僕がやっている方法を紹介します。

その時に使うのがこのルーペです。

モニター用のルーペ

 

風景写真などの場合はカメラのモニターの倍率を変えて拡大し、ピントがしっかりと合っているのか確認しますが、微弱な光の星や、逆に明るい星などは、ピントの山を合わせるのが結構難しいです。

特に望遠レンズになると難しい。

しかもカメラのモニター倍率をどんどん拡大すると、解像度が落ち画質が荒くなるので、なおさらわかりにくくなります。

そこで僕が使っているのは、モニターに被せて使うルーペです。

これは「LCDビューファインダー 」という名前ですが、2倍に拡大して見ることができます。

外部の光を遮光するので、動画撮影にも役立つツールです。

 

これを使ってピントをベストな位置に合わせます。

このルーペは、付属の紐を使ってカメラに固定することもできるし、その時だけ手持ちで合わせたりして使います。

※星空を撮る場合、ピントは基本的に無限遠に合わせるのですが、レンズの無限大のマークと実際の無限遠はちょっと誤差があるので、やはりモニターで確認するのが一番です。

ピントリングを回しながら、星の光の点が「一番小さくなる」ように調整します。

遠くの街灯の光にピントを合わせる時も、同じようにします。

その構図から変えないで撮影を続ける場合は、動かないようにレンズのピントリングをマスキングテープなどで固定します。

またズームレンズの場合は、焦点距離を変えるたびに、ピントの位置もしっかり確認します。

他にもピント合わせに役立つツールがあります。

僕は使ったことがないのですが、ピントが合っているのか簡単にわかるようです。

それは、「バーティノフマスク」と呼ばれています。

バーティノフマスクでピントを合わせる

星などの光源にピントが合っているのかが簡単にわかる、レンズの前に取り付けるフィルターのようなツールです。

調べてみると、星景や星野写真などの専門的な分野のサイトでは、結構目にする単語でした。

これは光の回折を応用して、光条の状態でピントを判断できるようです。

バーティノフマスクの詳しい内容については、外部リンクを紹介します。

「バーティノフ・マスク」BAHTINOV MASK

僕はまだ使ったことがないのですが、市販品を見てみると、なんだか作れそうな気がしてきました。

ですが、初めて使うのですから、できるだけ精度が高いものを使いたいので、自作は我慢します。

シマちゃん
「それは多分買ったほうがイイと思うよ♪」

 

「うん、シマちゃん、僕だってわかってるから。」

 

とシマちゃんにも突っ込まれたので、早速注文しました。

 

 

便利なものはどんどん取り入れて工夫し、作品(写真)の質を上げていきたいですね。

スカイメモSにカメラを2台載せる

D810とD500

 

上の写真は、スカイメモSの微動台座付きアリガタプレートに、さらにアクセサリープレートを取り付けて、2台のカメラで撮影する組み合わせです。

重量は、

D810+タムロン15-30mm で2.15kg

D500+Samuyann 35mm F/1.4 が1.6kg

となっていますので、合計3.75kgとなります。

これに雲台やアリガタプレート、アクセサリープレートの重さもプラスになり、それをバランスウエイトで重心を調整しています。

全部足すとスカイメモSの搭載可能重量「5kg」をややオーバーする感じですが、今のところ不具合は生じていません。

もし、もっと軽いカメラやレンズであれば、3台載せも可能でしょうね。

こうすることで、例えば流星群極大の夜に、複数のカメラによる広い構図で流れ星を撮ることが期待できます。

前回の記事にも書きましたが、オプションのアリガタプレートがあれば、それに自由雲台を2台取り付けて簡単にバランスが取れそうですが、僕は別なパーツを組み合わせて使っています。

スカイメモSの使い方③~望遠レンズで撮る
200mmの望遠レンズで撮影した、冬のオリオン大星雲。トリミングしています。 こんばんは。 幸せカメラのKENです。 これま...

これは「SLIK 雲台アクセサリー プレート II カメラ2台搭載用」というアイテムです。

重量は約0.5kgあり、とても頑丈な造りです。

これが、人間の力や機材の重量で「たわむ」ことはないと感じます。

SLIK 雲台アクセサリー プレート II カメラ2台搭載用

 

カメラや雲台取付用のネジは、「1/4」が標準で2本出ています。

SLIK 雲台アクセサリー プレート II カメラ2台搭載用

 

土台となるベース部分は、あえて中心から少しずれているので、大きさの違う機材をバランスを考えて載せることができます。

例えば、短い方に重い機材、長い方に軽い機材と。

SLIK 雲台アクセサリー プレート に雲台を2つ装着

 

僕の場合ですが、手持ちのアルカスイスプレート対応の自由雲台を短い方に。

そして小型の自由雲台を長い方に取り付けて、バランスが取れるようにそれぞれ機材を載せています。

 

スカイメモSに2台載せ

 

これを使うことで、全体の重心が若干高くなりますが、バランスウエイトを上手く調整すれば、問題は起きませんでした。

 

撮影の際は、リモートレリーズのケーブルの干渉や、片方のカメラが撮影中なのに、誤ってもう片方を触ってしまうことに気を付けています。

※スカイメモSの取扱説明書には、

ポータブル赤道儀は、2枚のギアがスムーズに回転するために若干のあそびが設けられています。

天体撮影を行うときは、ギアのバックラッシュによる悪影響を避けるため、必ず極軸の東側が少し重くなるように調整してご使用下さい。

と書かれていました。

その内容からすると、上の写真のカメラの配置は逆ですね、

西側のD810の方が重いですからね。

でも、西側はアクセサリープレートの長さが短いから、バランス的には良さそうだし・・・

これについて今は何とも言えませんが、今後しっかり検証していきたいと思います。

欲張りに2台載せで星空を沢山撮影したいですね。

結露防止ヒーター

氷点下10度位の夜に、レンズ表面が結露して凍り付く

 

上の写真ですが、赤道儀を使ったものではありませんが、以前流星群の夜に撮影したものです。

このときは気温が氷点下10度位まで下がり、気が付くと長時間の撮影でレンズ表面が結露して、それが凍り付いていました。

これは結構よくあることです。

そして当時僕は「レンズヒーター」を持っていなかったので、こうなったら撮影は終了していました。

この状態のレンズを、例えば車内で急速に温めて、レンズ内が結露しては絶対にマズイですからね。

その後、レンズヒーターを手に入れてからは、この問題とはおさらばできました。

レンズヒーター2つ

 

この写真のレンズヒーターは、モバイルUSB電源でペットボトルなどを温めることにも使えます。

ケーブルは1.5mあり、レンズの直径が23cmくらいまではヒーターが届きます。

これをレンズに巻き付けておくことで、長時間の撮影が可能になります。

 

それぞれのレンズにヒーターを装着

 

電源はスマホの充電にも使える「モバイル電源」が使えます。

2種類のスマホ用充電器

 

僕はこの充電器を、ペットボトル用の保温ポーチに入れて、三脚にぶら下げて使っています。

寒い時期は、バッテリーが冷えすぎると、能力が低下しますからね。

また、夜露による結露だけではなく、極寒の撮影の時も威力を発揮します。

レンズの凍結防止にも使える

氷点下20度の川霧

 

冬の北海道では、氷点下20度以下になることも珍しくなく、そんな時はレンズの表面が結露というより、最初から凍り付いてしまうんです。

「霜が発生する」とも言えます。

寒さは「冷たい」を通り越して「痛み」となって素肌を襲います。

もちろんレンズだけではなく、カメラ本体から三脚、そして自分も含めて全てが凍り付くのです(汗

以前、たしか釧路湿原の展望台で初日の出を撮影しているとき、僕は2台のカメラをアクセサリーバーを使って三脚に固定して撮影していました。

釧路湿原の初日の出

 

この朝はとても寒く、そして日の出を長時間待ったので、レンズが凍ると思い最初からレンズヒーターを使っていました。

近くには数名のカメラマンも撮影していて、ちょうど日の出の頃だったでしょうか。

その中の一人が自分のレンズが凍り付いていることに気が付きました。

そして絶対にやってはいけないこと、

「レンズに息を吹きかけてしまった」

のです。

極寒の大気の中でこうすると、レンズ表面は一瞬でますます凍り付いてしまいます。

そして太陽が地平線から顔を出したので、ついにその人は氷点下20度近い中で、素手になってレンズの氷を溶かしていました。

しかし、完全に奇麗にはならなかったようで、鮮明な日の出の写真は撮り損ねたようでした。

そして僕の方をチラチラ見るんです。

僕は2台のカメラで撮影に集中していましたが、彼は僕の隣にいたので視線に気付きました。

この朝僕は、誰よりも先にその場にいたので、普通であれば僕のレンズも凍り付いているはず、と思ったのでしょうか。

ところが平然としているので、気になって何度も僕のセットを見ていました。

たぶん、ヒーターに気付いたと思いますよ。

配線がごちゃごちゃしていましたからね。

 

僕はこのヒーターを2つ使っています。

ですが超広角担当の、タムロンの15-30mmだとヒーターが回り切りません。

そこでゴムバンドなどで落ちないようにしています。

タムロン15-30mm

 

話は長くなりますが、前回の冬は別な使い方もしました。

メインで使っていたマンフロットの3ウェイ雲台が3シーズン目に突入したのですが、極寒の中でしばらく撮影していると、凍り付いて動かなくなるのです。

左から、マンフロットの3ウェイ雲台
自由雲台
ビデオ雲台

 

グリスが劣化したのか、中で水分が発生したのかわかりませんが、動かないのはとても困るので、このヒーターを巻き付けてしのいだりしました。

次のシーズンはどうしようかと、考えたりもします。

現在、こんな三脚と雲台がとても気になっています↓

よしみカメラ 寒冷地仕様三脚・雲台「TOUGH POD -50℃」

もし、使用感などわかるかたがいたら、是非教えてください!

まとめ

今回はポタ赤にカメラを2台載せた撮影やピント合わせについて主に紹介しましたが、周辺機器やアクセサリー、そしてお役立ちアイテムについても覚えておいて欲しいです。

普通は失敗を重ねて色んな経験をしながら覚えていくものだとは思いますが、知識は最初からあっても困りません。

「こんな時、アレがあったら」

発想を広げて、自分ならではの素敵な星空の撮影に役立ててもらえたらと思っています。

それでは長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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