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スカイメモSの使い方③~望遠レンズで撮る

      2017/08/07

200mmの望遠レンズで撮影した、冬のオリオン大星雲。
トリミングしています。

 

こんばんは。

幸せカメラのKENです。

これまで二回に渡り、ポータブル赤道儀「スカイメモS」のセッティングや使い方を紹介してきましたが、今回はオプションを使った活用方法を紹介します。

前回までの記事で紹介した「標準セット」だけでも、もちろん撮影を楽しめますが、オプションを追加することで幅が広がります。

具体的には、

・機材の重量を増やすことができる。

・2軸型の赤道儀として使える

といったメリットがあります。

初めてポタ赤を導入しようと考えた時、

「できるだけ手軽に美しい星空を撮影したい」

という目的があると思います。

さらに使っていくと

「望遠レンズを使って、星雲や天の川を拡大して撮りたい」

という願望も次第に芽生えます。

このポタ赤と標準的なオプションがあれば、そういった願いが簡単に叶います。

何も難しくはありません。

上の星雲の写真。

これは初めてスカイメモSを使った日に、200mmの望遠レンズで撮った「オリオン大星雲」です。

記憶に残る一枚になりました。

世界が広がりました。

それでは早速、オプションパーツを見ていきます。

スカイメモSのオプション

オプションを装着

 

スカイメモSには、主に3つのオプションがあります。

  1. 微動雲台
  2. アリガタプレート
  3. バランスウエイト

微動雲台については、前の記事で紹介しました。

スカイメモSの使い方を写真で紹介します~①

まずは、アリガタプレートから説明します。

微動台座付きアリガタプレートの特徴

アリガタプレートと、バランスウエイト、そしてシャフト

 

写真の左にあるのが、「微動台座+アリガタプレート」になります。

重量は約0.5kgになります。

右に見えるのはバランスウエイトとシャフトです。
(後ほど説明します)

そしてこの「アリガタ」という名称ですが、「アリ溝」(アリミゾ)にピッタリとハマる、形状のことを言うようです。

主に天文関連の雲台やプレートなどで聞く呼び名です。

このアリガタプレートは、スカイメモSにカメラを2台取り付けたい時や、望遠鏡とカメラの両方を取り付けたい時、そして望遠レンズなど重い機材を載せた時にバランスウエイトを付けることができます。

また、アリガタプレートの微動台座は取り外すことができます。

微動台座を止めている六角ボルト

 

外すとこのようになります。

アリガタプレートと微動台座を分離

 

このアリガタプレートから出ている2つのネジはどちらも「3/8」なので、それに合う自由雲台を2つ付けると、そのままカメラを2台搭載できるシステムに早変わりします。

3/8ネジに合う自由雲台、1つしかなかった・・

 

試しに、この状態で2台のカメラを載せてみます。

載るけどバランスが・・・

 

上の写真のように、たしかに2台のカメラは載りましたが、1台はパノラマ雲台に載せているので角度調節ができません。

でも、2台のカメラとレンズの重さが同じくらいなら、これでバランスが取れるので、安定した状態で撮影できそうです。

ただ僕の場合は、違う使い方をしています。

アリガタプレートの微動台座に自由雲台を装着

 

まず、望遠レンズを1台だけ載せるシステムを考えます。

アリガタプレートの微動台座に、自由雲台を固定します。

こうすることで、撮影の際にカメラの調整が一段と楽になります。

カメラに200mmの望遠レンズを組み合わせると、僕の機材だと約「2.7kg」あります。
(70-200mm f/2.8E +ニコンD810)

それを自由雲台に固定すると、当然バランスは悪くなります。

そこで、バランスウエイトの出番になります。

バランスウエイトを使う

オプションを装着

 

上の写真は、バランスウエイト1kgを装着した状態です。

ただ、雲台もカメラも載せていないので、バランスも取れていません。

ここで言う、「バランス」とは、スカイメモS本体のクラッチノブを緩めた状態で、アリガタプレートを取り付け、さらに機材を載せた時に回転させてもどの位置でも止まる状態のことを言います。

言葉で言うと分かりづらいので、写真をご覧下さい。

カメラを載せていない状態でバランスが取れています

 

上の写真は微動台座に自由雲台を載せているだけなので、非常に軽い状態です。

なので、ウエイトを中心の方に持ってきてやっとバランスが取れました。

クラッチは緩めた状態です。

どの位置で手を離しても止まります。

バランスが取れている状態

 

こうしてアリガタプレートを利用し、2軸型として使う場合は、バランスを取ることが大事だと覚えて下さい。

また2軸になることで、様々な機材をバランス良く載せることが可能になり、カメラのアングルもより自由に決められます。

ビクセンの「ポラリエ」も、オプションパーツを組み合わせると、同じような2軸のポタ赤として使うことができます。

さて、カメラを載せてみます。

バランスが取れない場合は

カメラ、重い

 

D810と70-200mmの望遠レンズで約「2.7kg」もあります。

1kgのバランスウエイトを目一杯離してテコの原理を応用し、なおかつアリガタプレートを固定している支点をずらしても、全然ダメです。

そこで、身近にあった物でバランスを取ってみました。

290ml缶と500mlのペットボトル

 

これはあくまでも一例です。

缶コーヒーの重さが0.3kg。

ペットボトルが0.5kg。

合計で約0.8kg追加というところです。

これを養生テープで固定したところ、やっとバランスが取れました。

でもちょっと待って下さい。

たしかスカイメモSの搭載可能重量は、「5kgまで」となっていました。

カメラとレンズ「2.7kg」+微動台座とアリガタプレート「0.5kg」+自由雲台「0.6kg」+バランスウエイト「1kg」+シャフト「0.25kg」あります。

これに飲料水ウエイトが「0.8kg」

すべて足すと「5.85kg」!!!

オーバーしておりました!

ちょっと余計な部品もついているので、それを省くと僕の200mm望遠システムは、ギリギリ大丈夫かなと言った重量ですね。
(オーバーしてますが)

ちなみに、このシステムで何度も運用していますが、今のところトラブルは起きていません。

それにしても、バランスウエイトだけ単品で販売してほしいです。

もう一個あれば、調整が楽になりますから。

未だに、ウエイト代わりになる適当な物を見つけられていないんです。

ペットボトルなどは液体なので、振動などに弱そうですからね。

ビクセンならバラで様々な重さのウエイトが手に入るので、そちらを使ってもいいですね。
(シャフトの寸法が合うならば)

調べてみると、ポラリエ用のバランスウエイトの穴は直径が20mm以上あるようです。
(シャフトが20mmなので)

スカイメモS用のシャフトは直径が約11mmだったので、末端の座金を大きい物に交換すれば使えそうです。

バランスウエイトの追加を検討します。

※後日、バランスウエイトを自作しました。

スカイメモS用~バランスウエイトを作ってみた

カメラを取り付けた状態で極軸を合わせる

オプションパーツもフル装備している状態です

 

さて、バランスを取る話が長くなってしまいましたが、オプションのアリガタプレートには「スリット」が空いているので、カメラを取り付けた状態で極軸を合わせることが出来ます。

これはかなりのメリットになります。

思い出して下さい。

標準装備だけでカメラを取り付けた姿を。

D810を装着

 

極軸望遠鏡がすっかり隠れてしまっています。

この場合、もちろんカメラを取り付ける前に極軸を合わせていますが、実際はカメラの重みなどでシステムがたわんだり馴染んだりする過程で、極軸が天の北極から少しだけズレてしまいます。

超広角レンズで撮る場合は、それほど影響が出ませんが、望遠レンズで撮影する場合は、時間が経つほどに星が流れてしまいます。

「せっかく極軸を合わせたのに」です。

そこでこのアリガタプレートの形状を活かして、機材を載せた状態で再度極軸を微調整します。

その際に、明視野照明装置を使いますが、これがなんと!

「アリガタプレートのスリットに合わないのです(涙」

ただし、あるアイテムを使うことでそれは解決します。

明視野照明装置の取り付け方法

明視野照明装置用ホルダー

 

ドーン!

「明視野照明装置用ホルダー!」

自作です。
(見りゃワカル)

そして密着性を高めるためにマスキングテープを綺麗に貼っております。

明視野照明装置にもテープを貼っています。

明視野照明装置

 

この自作ホルダーをアリガタプレートのスリットに合わせて、そこに明視野照明装置を挿入するわけです。

ホルダーを取り付ける

 

明視野照明装置を挿入する

 

このホルダーはホームセンターで安価で手に入る部品を加工して使っています。

径違いソケット S20X13

 

写真中央辺りのソケットがそうです。

「異種管アダプタ」とも言うのかな。

そして、加工の精度を出す自信のない方は、市販のホルダーがお勧めです。

これは作ってから後で知ったのですが、メーカー製ではない物が、ネット上で売られていたのです。

Kenko スカイメモS アリガタプレート用 明視野照明装置ホルダー
(Yahooショッピングのサイトです)

僕が作ったものに比べると、かなり素敵な商品が販売されています。

ちなみに僕がこのホルダーを作る際に、とても参考になったブログ記事がありましたので、そちらを紹介します。

工作が得意な方は、材料費が安いのでチャレンジしてみて下さい。

参考サイト:スカイメモSオプションの アリ型プレート用 明視野照明装置ホルダーの自作

さてさて、また長くなりましたので、続きは別記事で説明したいと思います。

それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 
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