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星の降る夜に~満天の星空を撮影しよう

      2017/08/22

NDS_1043-3

こんばんは。

幸せカメラのKENです。

天候や月齢のタイミングが合わなくて星空の撮影に行けないと少し切なくなりますね。

こればっかりはしょうがないですけど。

晴れ間を求めて世界を飛び回りたいものです。

そして、星空を綺麗に撮るのには少々コツが要りますが、慣れるとそれほど難しいことはありません。

今回はその方法を紹介したいと思います。

※機材は「比較的明るいレンズ」「マニュアルモードで撮影できるカメラ」「三脚」と、あとは暗闇の中でもカメラを操作できる知識や慣れが必要になってきます。

いわゆる普通の一眼レフと標準ズームであれば、特に問題なく撮影できると思います。
(地面やベランダ、柵などにカメラを置いて固定するのもアリですが、大事な一眼レフですからやはり三脚は必須です)

そしてできれば、明るい広角レンズがあると、より星空の撮影を楽しむことができると思います。

それでは参ります。

 

撮影地を探します

カメラ:NIKON D810 レンズ:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 絞り:f/2.8 SS:15秒  ISO:1250 焦点距離:24mm 三脚  RAW

カメラ:NIKON D810
レンズ:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
絞り:f/2.8 SS:15秒  ISO:1250
焦点距離:24mm 三脚  RAW

 

今回撮影した日は秋晴れの一日で、夜は特に冷え込むとの予報でした。

僕が暮らす街は人口が約20万人で、その街灯りは明け方まで夜空を照らしています。

また海や湿原が近いので、霧が発生しやすく「満天の星空」を見るためには街から離れることになります。

この夜も晴れているはずなのに、明るい星が少しだけしか見えませんでした。

まず車で30分ほど進むと、徐々に闇が深くなってくるのがわかりました。

それでも各所に小さな町や街路灯があるので、完全な闇とはなりません。

そのまま50kmほど進んだところで車の窓を開けて再確認。

すると、物凄い数の星が夜空に輝いていました。

興奮しましたが、その場所だと標高が低いので放射冷却で発生する「霧の影響」を受けるし(冷え込んでましたので)、車の往来もあるので撮影には不向きです。

やはり標高の高い場所がベストだと思いました。

気温はその時で5℃くらいでした。

そしてさらに進み、出発から70kmほどで撮影地を決めました。

 

撮影地決定

その展望台から10kmほど離れたところには人口が約1万人ほどの町がありますが、光害はあまり気になりませんでした。
(肉眼でもわかるそれほど凄い星空でした)

それよりも早く撮影を開始しないと、この辺りは経験上霧が発生しやすい地形なので、折角の星空が台無しになってしまいます。

この日の月齢は26.8と新月に近く、夜空に月は出現していないようでした。

やはり月が明るいと星空の撮影には不向きです。

前置きが長くなりましたが、ロケーションも大事な要素です。

この様に経験や土地勘を活かしながら撮影ポイントを探し、いざ撮影開始です。

今回の撮影地は2ヶ所で、一つ目は北海道道東の「900草原」という展望台です。

夜中の12時頃だったので、自分の他には誰もいませんでした。

(この辺りだと、摩周湖で星空の撮影をしている方はよく見かけます)

そしてもう一箇所の撮影地は「屈斜路湖」に決めました。
(欲張りました)

 

使用機材と設定

ニコンイメージングジャパン

ニコンイメージングジャパン

 

使用したカメラボディは「NIKON D810」です。

レンズは2種類使用しました。

一本目は超広角ズームの「タムロン 15-30mm f/2.8」です。

これを使うようになってから星空の撮影がとても楽しくなりました♪

もう一本は「サムヤン 単焦点レンズ 35mm f/1.4」です。

これはネット上で星空の撮影に関しての評判が良かったのと、開放F値がF1.4という明るさなのに価格が比較的安いということで導入してみました。

カメラの撮影モードは「マニュアルモード(M)」にします。

ほとんどのデジタル一眼レフカメラにはこのモードがあると思います。

普段は「絞り優先オートモード(A)」や、「シャッタースピード優先オートモード(S)」を使用していますが、星空に関してはカメラの「オート機能」を使わずに「全て手動」でセッティングすることになります。

普段からカメラ任せの「オートモード」しか使っていない方は、ここで敷居が高く感じるかもしれませんが、大丈夫です。

実際にやってみると簡単です。

別な言い方をすると、カメラの便利機能である「オート機能」を使わないことで、星空を素敵に撮影できるということになります。

ただし失敗もある程度はしますので、その失敗から微調整して最適な露出を探します。

まさに「失敗は成功の元」だと、写真を撮っているといつもそう感じています。

例えば明るくなりすぎたら「シャッタースピードを速くする」とか、「暗すぎたらISO感度を上げる」など、撮影した写真を見ながら微調整します。

この「調整」というのが非常に大事で、自分の理想の作品を撮れるかどうかが決まってきます。

それにしても撮影した写真をその場で見れるというのは、デジタルカメラの最大の「利点」ですよね。

昔のフィルム時代に星を撮っていた人は、もっと苦労して失敗して集中して撮っていたのかな?と想像してしまいます。

それでは、まずは大まかなセッティングを決めて、撮影するたびに写真を確認しながら調整していきましょう。

 

基本セッティング

カメラ:NIKON D810
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
絞り:f/4 SS:121秒  ISO:800
焦点距離:15mm 赤道儀 RAW

 

僕の基本セッティングを下記に紹介します。

まずはマニュアルモードにして…

  1. シャッタースピードを10~20秒にする。
  2. レンズの絞りを開放にする。
  3. ISO感度を1600~2500にする。(自動感度機能をOFFにする)
  4. ノイズリダクションをONにする(これはOFFにして後からRAW現像でノイズを軽減するのもアリです)
  5. レリーズモードをミラーアップにする。
  6. ファインダーから覗くのではなく、ライブビュー撮影にするので液晶画面に切り替える。
  7. ファインダーに入る光を防ぐため、アイピースキャップやテープ等でファインダーを塞ぐ。
    (D810にはアイピースシャッターが内蔵されています)
  8. リモコンレリーズ(有線・無線どちらでも)を接続する。(無ければレリーズをセルフタイマーにしても良いです)
  9. 三脚をセッティングする。
  10. 予備バッテリーを用意する(ライブビュー撮影で長時間露出すると思ったよりもバッテリーの消費が早いです)
  11. 小型のペンライトを用意する(明る過ぎるものはNGです。目が眩むし周りにも迷惑がかかります)
  12. AF(オートフォーカス)を切りマニュアルフォーカスにする。
  13. カメラストラップを輪ゴム等で束ねる(風でカメラが揺れるのを防ぎます)

ファイル_000

 

※追記:その後、4番目の「ノイズリダクションをONにする」については、OFFにして撮るようになりました。

やはりノイズリダクションの時間が、撮影時間と同じだけ掛かるので、RAW現像の時にノイズ処理をしています。

大体いつもこの様な感じでセッティングします。

慣れてくると、現地に到着して3~5分で撮影に入れます。

それでは作例を紹介します。

 

星空の写真

2015年10月10日 23時54分 NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

2015年10月10日 23時54分
NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

 

画像のキャプションにも書いてありますが、

  1. SS(シャッタースピード)~15秒
  2. 絞り開放~f/2.8
  3. ISO感度~1600
  4. WBホワイトバランス~電球

このようなセッティングで撮影しました。

近くの街の灯りや、山の向こうの都市の光も写り、それに展望台の横の施設の灯りも取り入れました。

それでもこのように天の川をしっかりと撮ることが出来ました。

やはりレンズの性能もさることながら、D810の3600万画素が高精細さを感じさせてくれます。

一つ一つの星が「線」ではなく「点」として写っているので、繊細な印象になっています。

この星を「点」として捉えるには、ISO感度を上げてSSを短くする必要があります。
(それに明るいレンズも必要です)

SS(シャッタースピード)が長くなればなるほど星の像も流れます。

 

シャッタースピードが長いと

 

DSC_8766

 

この上の写真は、風が強くて雲の流れが速かったので、長秒露出で撮ってみました。

露出時間は「212秒」と、約3分半です。

狙い通り「雲の動き」を撮れましたが、よく見ると肉眼ではあまり見えていなかった「星」が短い線となって写っています。

こうして、露出時間が長いと星は「線」となって写るということがわかります。

実際にもっと長い時間露出すると、線の長さもどんどん長くなります。

写真共有サイトなどで見たことがありませんか?

北極星を中心としてグルグルと渦を巻いたような星空の写真を♪
(ちなみに僕はまだグルグルは撮ったことがありません)

これが日周運動のグルグル!

 

後日、「赤道儀」の記事を書く際に、写真を購入しました♪

自分ではまだ「グルグル」は撮っていません。

 

ISO感度の代償

そして先ほど星が流れないようにISO感度を上げてSSを短くすると書きましたが、ISO感度を上げていくと今後はノイズが目立ってきます。
(ISO感度をあげることで発生する画像のノイズの状態については、人それぞれ許容限度があると思います)

そこでカメラの「ノイズリダクション機能」をONにして、カメラ内でノイズを軽減します。
(ノイズリダクションの設定はカメラメニューにあります)

この作業は撮影時間と同じだけかかります。
(ONにすると撮影後に自動的になります)

撮影時間が15秒だとすると、ノイズリダクションも15秒かかるので、合わせて30秒間待つことになります。

ISO感度というのは手軽に写真を明るくしてくれますが、その代償は「ノイズ」だということを覚えておきたいですね。

こうして露出時間を待った後、どのような写真が撮れたのか、とてもワクワクしてモニタープレビューを見ます。

「うおー!きたー!流れ星!」

とか

「あぁ、何故ブレたの?」

など、喜んだりガッカリしながら、少しずつコツを掴んで行きます。

「失敗を恐れないこと」

この気持ちが大事だと思います。

2015年10月11日 0時11分 NIKON D810 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical SS 15秒 f/4 35mm ISO-2000 三脚 WB電球 RAW

2015年10月11日 0時11分
NIKON D810 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical
SS 15秒 f/4 35mm ISO-2000 三脚 WB電球 RAW

 

ここでは、展望台にあった鐘を入れてみました。

ただ、鐘からカメラまでの距離が近かったので、ピントは星に合わせて少し絞ってISO感度も上げてみました。

 

星にピントを合わせる

ここで、ピント合わせについて触れますが、星を「小さな点」としてとらえる場合は、やはり星にピントを合わせることになります。

これは、星じゃなくても良いのですが、例えば遠くにある街灯でも良いです。

ライブビューで拡大表示しながら、ピントリングを回して灯りや星の点が一番小さくなるように合わせます。

この時点ですでに気付いている方も多いと思いますが、もちろんAF(オートフォーカス)はOFFにして、マニュアルフォーカスで合わせます。

近くの点光源ならAFでもピントが合うことはありますが、手動でピントを合わせる練習も大事です。

星も比較的明るいものならピントを合わせやすいです。

そして一つの星や遠くの街灯にピントを合わせたら、遠景に関してはすべてにピントが合っているような状態になります。

いわゆる「無限遠」という状態です。

先ほどの「鐘と星」の写真だと星にピントを合わせているので、近くにある鐘は若干ピンボケになっていました。

 

2015年10月11日 0時8分 NIKON D810 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical SS 15秒 f/3.5 35mm ISO-2000 三脚 WB電球 RAW

2015年10月11日 0時8分
NIKON D810 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical
SS 15秒 f/3.5 35mm ISO-2000 三脚 WB電球 RAW

 

試しに「」の建物にピントを合わせてみました。

この場合星は少しぼやけてにじんで見えます。

逆に「この方が自分は好きだ」と思うなら、近景にピントを合わせて撮るのも楽しいかもしれません。

ちなみに真っ暗な中で近景にピントを合わせるには、AFが活躍します。

ピントを合わせたい被写体に小型のLEDライトを当ててAFで合わせると簡単です。

ただし、周りに星空を撮影している方がいると、非常に迷惑がかかるので気を付けなければなりません。

中には「1分・2分と長時間露光」している人もいるので、自分の照らしたLEDの灯りがその方の作品を台無しにしてしまう可能性があります。

デリカシーの無い方は、強力なヘッドライトを頭に付けて、自分がカメラを操作する度にそれを点灯させて、その強い光を四方八方に拡散させます。

以前ですけど、何度かその乱暴な光が写真に映りこんでしまい、僕も困ったことがありました。

自分の手元を照らす灯りは、なるべく抑え気味にして、周りの迷惑にならないようにしたいものです。

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リモコンレリーズを使おう

それとこれも基本的なことですが、シャッターを切る時はカメラ本体を触るとブレるので、リモコンのレリーズを使用します。

レリーズは有線でも無線でも構いません。

ちなみに僕は無線のリモコンレリーズを使っています。

これは受信機と送信機が20m離れていてもポケットの中から操作できる優れものです。

 

リモコンレリーズが手元にない方は、シャッターのレリーズモードを「セルフタイマー」にして、シャッターボタンを押してから2~5秒後にシャッターが切れるようにすると、カメラ振れを防ぐことが出来ると思います。

僕もリモコンレリーズが手元にない時は、たまにこの方法を使っています。

また一眼レフでは「ミラーショック」というミラーの動作によるブレも発生しますので、先に「ミラーアップ」してミラーショックを防ぐことも大事です。

この辺りはご自分のカメラの説明書を参考にして下さい。

 

手ブレ補正機能はOFFに

それと大事なことがもう一つ、それはレンズの「手振れ補正をOFFにする」ということです。

三脚にカメラを固定していると、手振れ補正機能が正常に働かなくなり、かえってブレの原因になることがあります。

本体に手振れ補正機能が付いているカメラも切りにしたほうが良いと思います。

(ソニー等、使ったことがないのでわかりませんが)

これは当たり前のことですが、三脚に固定して長時間露出する時は「手ブレ補正機能」をOFFにしましょう。
(夜景や星空に限ったことではありません)

 

2015年10月11日 1時16分 NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS 13秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

2015年10月11日 1時16分
NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS 13秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

 

撮影を開始してから約1時間半、寒さにも慣れ(気温2度)この状況でのカメラのセッティングもだいぶ慣れてきました。

ここに写っている木や草原は肉眼では真っ暗で見えないのですが、星明りでかろうじてシルエットになって浮かび上がっていました。

この様にロケーションに慣れてくると構図も考えられるようになります。

そして実際に撮影すると肉眼を越えた絶景が現れるのです。

 

2015年10月11日 2時9分 NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

2015年10月11日 2時9分
NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-1600 三脚 WB電球 RAW

 

今度は場所を変えて「屈斜路湖」の「和琴半島」の湖畔で湖面と星空を撮影しました。

水面は長時間露出すると、とても面白く写る被写体です。

 

2015年10月11日 2時19分 NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-2500 三脚 WB電球 RAW

2015年10月11日 2時19分
NIKON D810 TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS 15秒 f/2.8 15mm ISO-2500 三脚 WB電球 RAW

 

少し波のあった湖面に星が滲んで映りました。

山の向こうの街の灯りや、対岸の施設の灯りも写っています。

 

まとめ

DSC_2159-2

 

僕が撮影している写真データは全てRAW形式で記録しているので、後からパソコンでJPEGに現像するという作業があります。

その時にノイズをさらに軽減したり、明るさや色合いを調整しています。

このRAW現像についてはまた別の機会に詳しく触れたいと思いますが、思ったような写真が撮れなくてもこの現像作業で生まれ変わることもあります。

さて、今回の内容はどうだったでしょうか?

暗かったり寒かったりと、苦労も多い星空の撮影ですが、肉眼を超えた美しい景色を「デジタルカメラ」は捉えてくれます。

実際にやってみるときっと感動すると思いますよ。

是非、カメラと三脚を用意して「星空」の撮影も挑戦してみて下さい♪

 

今回撮影に使用したカメラ

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 - TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012), 900草原展望台(弟子屈町), 撮影技法 , , , ,