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ダイヤモンドダストとブースターケーブルの朝

      2016/07/09

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すいません!、誰かブースターケーブル持ってませんか?

氷点下17度の寒い朝、どうやら誰かの車のバッテリーがあがったようです。

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ここは鶴居村の音羽橋。

今朝は久し振りにタンチョウのねぐらである雪裡川に撮影に行きました。

極寒の中でのタンチョウ撮影

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まだ暗い中、車を走らせると空に綺麗なハーフムーンが見えたので、思わず車を停めました。
D810に純正の200-500mmのレンズを装着して手持ちでパチリ。

空気が澄んでいたのでなかなか鮮明に撮ることができました。

音羽橋に着くとすでに多くのカメラマンが三脚を立てて撮影していました。

僕も急いで準備して(防寒装備)いざ撮影開始です。

朝日が昇る前の雪裡川は蒼く静かに流れていました。
この雪裡川は湧き水が湧いているので、厳冬期でも凍らず、タンチョウたちの越冬地となっていると聞きます。

タンチョウが動き出す

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この朝の川霧はなかなか見事なものでした。

遠くのタンチョウの姿は霞んで見えなくなるほどです。

この雪裡川の冬の風物詩ですね。

橋の上にはTV局でしょうか?数名の撮影クルーが居てこの川の様子をレポートしていました。

外国から来たと思われる方々も数名居たように思います。

そして今シーズン、僕は何度もここに来ていますが、その中でも一番人が多い朝でした。

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こうも寒いとタンチョウたちはなかなか動きません。

多くのカメラマンは彼らがこちらに向かって飛んでくるその瞬間を楽しみに撮影していると思います。

僕の経験では、

「今日はかなり遅い時間に飛ぶだろうな」

そう予測しました。

その時です!

一羽のタンチョウがこちらに向かってきました!

タンチョウのフライングサプライズ

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珍しいですよ、この状況は。(僕の経験では)

まだ日の出前だし、一羽で飛んでいくのはあまり見たことがありません。
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超望遠レンズで三脚を構えていた人たちは、こちらに接近しながら上空に舞い上がるタンチョウを捉えることは出来なかったようです。
(かなり近くまで飛んで来ますから)

「フライングだな」

「サービスショットだよ」

ベテランのカメラマンたちが苦笑します。

僕はサブカメラのD750に70-200mmf2.8を装備していたので、なんとか撮ることができました。
(メインカメラはD810に200-500mmf5.6です)

そうして徐々に朝日が昇り始め、東側の空気が染まってきました。

そして川霧が染まる

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蒼から次第に色付き始める川霧。

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もう少し暖かい日だと、この瞬間に一斉にタンチョウが飛び立つときがあるのですが、この気温だと飛ばないと思いました。

そしてその予想は的中します。

顔を出した太陽

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東側の林から太陽が顔を出しました。

川霧に包まれて幻想的な光景になる瞬間です。

その時です。

僕は空気中に小さな煌きを見つけました。

ダイヤモンドダストの欠片です。

ダイヤモンドダストの欠片

ちょうど一年前の冬に、大規模なダイヤモンドダストに出会いました。

その時は一眼レフを手に入れてすぐの時だったので、夢中でというか慌てて何枚も撮影しました。

もちろんあとからRAW現像しましたが、まぁそれほど綺麗には撮れなかった言うのが正直なところでした。

それ以来、「いつかダイヤモンドダストを美しく撮る!」と夢見ていたのですが、今シーズンはまだ一度も出会えていませんでした。

天気予報を頼りに氷点下20度を下回る朝は、2時間かけて移動して何度もダイヤモンドダストを探しに行きました。

それでもこの今朝のように小さな欠片しか見ることができなかったのです。

僕の住む街でも氷点下15度を下回った朝などは、空気中で小さな煌きを見る時があります。

でもそれはとても小規模なので、ダイヤモンドダストのイメージにあるようなキラキラと舞い上がるものとは違いました。

ところが今朝はいつもとは違いました。

煌めきが増えていく

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「あれ?何だか欠片が増えてきたような・・・」

「これはもしかして!!」

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空気中のキラキラは次第に大きく広がって行きました。

間違いありません、ダイヤモンドダストの発生です。

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「やった~!今季初ダイヤモンドダストだ!」

僕は嬉しくなり無我夢中で撮影していました。

ほぼすべてのカメラマンが遠くのタンチョウにレンズを向ける中、一人で光射す方へ構えて撮っていました。

だって、一年も待ったのですから、この瞬間を。

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「もっと、もっと輝いてくれ!」

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もっと!!

奇跡の瞬間にここに居る幸せに包まれます。

寒さを忘れる瞬間です。

自分の息で、カメラは真っ白に凍り付いていました。

この時は本当に寒さを忘れていましたね。

その時でした。

困っている人は助けます

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すいません!、誰かブースターケーブル持ってませんか?

ダイヤモンドダストのことで頭がいっぱいだった僕の頭に、違うワードが飛び込んできました。

そして思わず、

「あ、自分、多分持ってますよ、ブースターケーブル」

そう言っている自分がいました。

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(ブースターケーブルとは、バッテリーがあがってしまった車を救うために自分の車と相手の車のバッテリーをつなぐ北国の必須アイテムです)
(もちろんその逆にブースターケーブルで自分が助けてもらうこともある)

僕はたしかブースターケーブルを車に積んでいたのです。

撮影は一旦中止してその方と話しました。

女性「外人さんの乗ってきたレンタカーのバッテリーがあがってしまい困っているんです」

僕「なるほど、わかりました」

この女性は自分のことではなく、見ず知らずの他人のために救援を求めたのです。

しかも外国人ということですから、それは本当に困っているでしょう。

案内された場所へ向かうと、そこには大柄の外国人が2人いて、目で助けてくれと訴えていました。

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幸い僕の車のすぐ近くだったので、急いでケーブルを探し車を寄せました。

片言の英語でコミュニケーションを交わしていざスタンバイ。

そして見事一発でエンジンがかかりました。

「OK!」

皆は万国共通の「笑顔」で問題が解決したことを共有しました♪

そして簡単な挨拶をしてその場を後にしました。

「あ!、ダイヤモンドダスト!」

僕は急いで撮影現場に戻りました。

すでにダイヤモンドダストは消え、そこにはいつものように小さな欠片が舞っていました。

まとめ

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「うん、悪くない。素敵な朝だよ、今日は」

人助けをすることができた僕は、そう自分に言い聞かせ、気分良くその場から立ち去りました。

たぶん、彼らはまだ羽ばたきそうになかったし、ダイヤモンドダストはいつかまた会えると思ったからです。

それでは、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

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