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写真の表現の幅を広げたい~ボケを取り入れる

      2016/06/01

こんばんは。

前回の記事では「初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編」を取り上げ、それに合わせるレンズで「単焦点レンズ」などを紹介しました。

→前回記事:初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編

今回はそのレンズの特性についてもう少し掘り下げて、そこから写真の表現について考えてみたいと思います。

写真の表現について考えるということは、僕自身が写真の世界においてまだまだ知識や経験が浅いので、写真について学びながら「表現の幅」をもっと広げたいと思っているからです。

そしてこの記事を見てくださった方にとっても「プラス」となるような、そんな内容で書くことを心がけています。

ということで、わかりづらい言葉や内容があれば、記事下のコメント欄に遠慮無くツッコんで下さい(笑)
(今までもわかりづらい表現や言葉が多々あったと思いますが、反省しております♪)

それでは今回は写真の「ボケ」という表現について考えてみます。

ボケとはなにか?

「百聞は一見に如かず」と言いますが、まずは写真を見てください。

DSC_3987

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写真上の桜の木と花にピントが合っていて、背景の公園の滑り台や樹木はボヤケています。

このように背景がぼやけた写真の表現を「ボケ」と呼んでいます。

「ピンボケ」というのはピントが合っていない失敗写真を指しますが、意図的な「ボケ」は主題となるピントが合った部分を「引き立たせる」そんな役割があります。

要するに主役を「目立たせる」ような効果があるということです。

DSC_0249

これは「ピンぼけ」ですね(笑)

 

写真はなぜボケるのか

_DSC4034

文章であまりボケ・ボケと書くのもどうかと思いますが、「ボヤケる」と書くとちょっと違うのでこのまま行きたいと思います。

「ボカす」でもいいですね。

写真で言う「ボケ」を演出する要素は、

1.ピントが浅い(絞りを開放)(F値は小さく)

2.カメラから被写体までの距離が近い

3.被写体と背景の距離が遠い

4.イメージセンサーの大きさ

5.レンズの焦点距離が長い(望遠レンズの望遠側で撮る)

など、ボケを演出する要素は大体このようになります。

ピントが浅いということ

まずは要素1のピントが浅いについて考えてみます。

ピントが浅い(または薄い)と、ピントが合っている部分以外はボケて見えます。

ピントと言うのは「」で合うことはご存知だと思います。

「点」ではないです、「面」です。

僕は以前「点」だと思っていましたが(笑)

DSC_4238-2

青い花びらと、左側と下側の葉の部分にもピントがきています。 カメラからの距離が同じ位置にあるということですね。よく見ると上の葉先にも。

 

例えば上の写真を見てもらうと、ピントが浅いのがわかると思いますが、1点だけではなく同じ面にある数か所にピントが合っています。

この場合は主題が「青い小さな花」なのに、右側や下の葉の一部分にもピントがきているので、そういう意味では工夫が足りなかったと言えますね。

自分の立ち位置と角度を変えれば「花だけにピント」が合う構図を作れたんじゃないかと今になってそう思います。

DSC_8277

キノコについた水滴にピントを合わせています。 (マクロレンズ使用)

 

そのピントが合う面の範囲を調節できるのがレンズの「絞り」という機構です。
(厳密にいうとピントが合う範囲ではなく、「合っているように見える範囲」が正しい言葉と言えますが)

ピントはあくまでも最初に合わせた「面」に合っていて、そこから絞りを調節したり、カメラと被写体との距離を変えることで、ピントが合う範囲が浅くなったり深くなったりします。

絞りと被写界深度の関係

レンズの絞りを絞り込めばピントの合う範囲は深くなるし、絞りを開くと浅くなります。

つまり、絞りを開いてピントの範囲が浅ければ、それ以外は「ボケる」ことになりますね。

このことは難しい言葉で言うと「被写界深度」と言います。

まぁ日常的にはあまり使わない言葉ですよね。

頭の片隅にでも置いてもらえたらと思います。

まずこれがボケを演出する最初の要素です。

絞りを開放にしてピントが合う範囲を浅くする」です。

ただし例外としては、広い風景を撮るときに、絞りを開放にしてピントを浅くしているのに、その風景の中間にピントを合わせると、全体的にピントが合っているような写真になります。

薄明の春の摩周湖

こちらの絞りは「F/3.5」です。 (レンズはタムロン15-30mm f/2.8を使っています)

 

この上の写真を撮った時はまだ暗くて、肉眼では風景を詳細に見ることはできませんでした。

そこで絞りを開いて少しでも光を取り込みたいと考えました。

星空の撮影なんかでも同じように「絞りを開放」で弱い光を取り込みます。

カメラ:NIKON D500 レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS:15秒 絞り:f/2.8 ISO:2000 焦点距離:15mm 換算22mm 三脚 RAW

カメラ:NIKON D500
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS:15秒 絞り:f/2.8 ISO:2000
焦点距離:15mm 換算22mm 三脚 RAW

上の夜空の写真は「絞り開放」で撮影しています。

この場合の主題は「天の川」ですから、天の川が鮮明に写るようにピントを合わせています。

→星にピントを合わせる方法(関連記事):星の降る夜に~満天の星空を撮影

手前に木々が写っていますが、そちらにはピントが合っていなくても問題ないと考えた構図です。

そして一つ前の「朝の湖」の写真ですが、さらに絞り込むことによってピントが合う範囲が深くなり、写真全体にピントが合っているように撮ることができます。

春の摩周湖の朝日と桜

こちらは絞りが「F/14」です。(レンズはタムロン15-30mm f/2.8を使っています)

この風景全体にピントを合わせた撮影を「パンフォーカス撮影」と言います。

パンフォーカスとは

カメラ:NIKON D810 レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD 絞り:f/11 SS:1/1000秒  ISO:400 焦点距離:15mm 手持ち WBオート RAW

カメラ:NIKON D810
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
絞り:f/11 SS:1/1000秒  ISO:400
焦点距離:15mm 手持ち WBオート RAW

これは、ピントを風景の「中間地点よりやや手前」に合わせているので、10m先でも100m先でも、はたまた1km先でも「近景から遠景まで」ピントが合っているように見える撮影方法です。

撮影方法はいたって簡単で、構図全体の中で、中間より手前の方にピントを合わせるだけです。

手前というのは全体の3分の1くらいを目安にしています。

別な言葉で言うと、ピントを合わせる位置は手前と奥で「1:2」くらいのバランスになる位置にします。

上の写真だと、湖面の氷の亀裂(縦)に合わせています。

横に走る亀裂だとちょっと手前すぎますね。

この時「絞り」は絞り込んで「F8~F16」にするとピントが深くなります。

レンズは広角レンズがパンフォーカスに向いています。

焦点距離が短い方が、ピントの合う範囲が深くなるからです。

上の写真のレンズは15mmという「超広角」側で撮っているので、まさにパンフォーカスに向いていると言えます。

また、このように「絞り」を意識しながら撮影するには、カメラの設定を「絞り優先モード」にする必要があります。
(マニュアルモードでも撮れます)

絞り優先モードとは

絞り値を自分で自由に決めて、ほかの要素(シャッタースピード・ISO感度)はカメラにお任せのモードですね。

僕はこの「絞り優先オート」で撮影することが多いです。

ニコンだと「Aモード・Avモード」がそうですね。

やはり写真の表現として普段から「被写界深度」を考えることが多いからです。
(あっ難しい言葉使っちゃった)

野鳥やスポーツなど、動くものを撮るときにシャッタースピードを中心として考える場合は「シャッタースピード優先オート」で撮ります。

ただ、こうやって書いていて思うのですが、どうしてもこの内容は難しい言葉であったり、わかりづらい表現になってしまいますね。

「絞りを絞り込むとか、絞り開放で、絞り最小値で、絞り最大で」というのは言葉にするとちょっとわかりづらいと感じます。

ただ、これは慣れてくると言葉ではなく直感や写りで判断できるようになるので、やはりカメラを使いこなすことも大事ですね。
(頭で理解しておくことも重要ですよ、もちろん)

ということで、次からはもっとわかりやすく書いてみます♪

2.カメラから被写体までの距離が近い

DSC_0378

この「距離」というのも「ボケ」を演出する大事な要素になります。

かなり近いです。僕とキツネの距離が。

たしかこの時で3mくらいだったと思います。

レンズは超望遠の200-500mmの望遠端で撮影していたので、「焦点距離が長い」というボケる条件も満たしています。

→関連記事:キタキツネに会いたくなったらここにおいで

この時、ピントが合っているのがどこかはわかると思いますが、それ以外のボケている部分で、背景以外に手前の植物も少しボケていると思います。

これは「前ボケ」と言われる表現です。
(この時は勝手にそうなっていただけですが)

この前ボケは、カメラと前ボケになる部分が近い場合、写真にスクリーンがかかったようなボケた雰囲気を演出することができます。

_DSC4049

光を透過する「花」や「葉」などが綺麗な前ボケになりやすいです。

そして絞りは開放でピントが浅いので、遠景も当然ボケていますね。

こうして被写体に近づくことで、「前ボケ」も取り入れた表現を楽しめます。

僕は最近この「前ボケ」が気に入っていまして、野鳥を撮るときでも以前なら「ただ鮮明に撮りたい」と思っていたのが、「少し前ボケが欲しい」と思うようになりました。

DSC_3546

そして、静かにスっと移動してワザと葉っぱなどがかぶるようにして撮ったりしています。

上の写真は枝が邪魔だったのですが、構図的にはほぼこれが限界で、野鳥を驚かさないように前ボケを入れてみました。

この時もし「枝」と自分との距離が近ければ、枝ももっとボケて「前ボケ」になったと思います。

DSC_4907

これは走るキタキツネを捉えながら、咄嗟に近くにあった「桜」の影に自分が入って「ピンクの前ボケ」を演出してみました。

以前の僕なら考えつかない構図です。
(ただキタキツネを鮮明に撮りたいと集中してたと思います)

でもこうしてピンクの前ボケとタンポポが入ることで、「春の草原」をイメージすることができると思います。

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