表現の幅を広げる~ボケを取り入れる - 幸せカメラ.net

幸せカメラ.net

素敵な一瞬を信頼できるカメラで

表現の幅を広げる~ボケを取り入れる

      2018/04/15

こんにちは

前回の記事では

「初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編」

というテーマで、フルサイズカメラに合わせるレンズとして「単焦点レンズ」などを紹介しました。

 

→前回記事:初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編

 

今回は「レンズの特性」についてもう少し掘り下げてみて、
別な角度からも「写真の表現方法」を考えてみたいと思います。

僕たちが「写真の表現」について考えるということは、奥深い写真の世界において「表現の幅」をもっと広げたいということです。

そういった「引き出し」を少しずつ増やしていきます。

 

それではまず、写真の「ボケ」という表現方法について考えてみます。

※この記事は、写真上達講座用に加筆・習性しております。

ボケとはなにか?

「百聞は一見に如かず」と言いますが、まずは写真をご覧ください。

DSC_3987

写真をクリックすると拡大します

 

この写真は桜の木と花にピントが合っていて、背景の滑り台や樹木は「ボヤケて」写っています。

このように背景などがぼやけた写真の表現を「ボケ」と呼んでいます。

よく聞く「ピンボケ」というのは、被写体にピントが合っていない失敗写真をのことを指します。

しかし意図的な「ボケ」を取り入れることは、ピントが合っている主題を「引き立たせる」といった効果があります。

つまり主役を「目立たせる」ということです。

上の写真は「公園の桜」というイメージですが、

主題の「桜」と、背景の「公園」を入れることで、温かい雰囲気を切り撮りました。

この時に、背景をボカすことで主題を引き立てています。

写真を撮るときに、「主役を目立たせたくない」とは考えませんからね、普通は。

つまり、被写体を前にした時、

・どうすれば目立つのか
・どうすれば伝わるのか
・どうすれば引き立つのか

写真を撮るときは、こういったイメージを持ちますよね。

その時に、「ボケ」の表現を取り入れることで、より印象的な作品となります。

 

DSC_0249

これは「ピンぼけ」+ブレですね(笑)

 

上のキタキツネの写真は、「ピンぼけ+ブレ」なので、
いわゆる「失敗写真」ですが、この写真のタイトルが
「キタキツネとすれ違った瞬間」
だとするなら、雰囲気はかなり出ていると思います♪

続きまして、レンズによる「写真のボケ」について理解を深めていきます。

写真はなぜボケるのか

_DSC4034

ここで一つ、簡単な実験をやってみます。

これは奥行きのある部屋でも、屋外でもいいのですが、まず一番遠くを見ます。

次に自分の指を一本、目の前の約30センチくらいに持ってきて下さい。

この時、視点はまだ、一番遠い場所に合わせておきます。
(まだ指は見ないで下さい)

遠くを見ている時、目の前に指があっても、

そこに焦点は合っていないので指は「ボヤけて」見えます。

次に、そのまま焦点を目の前に指に合わせて下さい。

今度は遠くの景色や部屋の壁がボヤケているはずです。

レンズも人間の目と同じように、

「近くにピントを合わせると、遠くの景色はボヤける」

という仕組みになっています。

上の「エゾシカと黄色い花」の写真は、

エゾシカ以外の要素は、ほとんどがボケていますね。

これは、2つの要素が重なっているからです。

1.黄色い花が、レンズのすぐ近くにあるから

2.超望遠ズームレンズの望遠端を使い、絞りは解放でピントが薄いから

となります。

 

写真で言う「ボケ」を演出するには、いくつかの要素があります。

1.ピントが薄い(絞りを開放)(F値は小さく)

2.カメラから被写体までの距離が近い

3.被写体と背景の距離が遠い

4.イメージセンサーの大きさ

5.レンズの焦点距離が長い(望遠ズームレンズの望遠側で撮る)

など、ボケを演出する要素は大体このようになります。

では一つずつ見ていきます。

 

ピントが薄い・浅いということ

まず1つ目の「ピントが薄い」についてですが、

ピントが薄い(または浅い)と、ピントが合っている部分以外はボケて見えます。

ちなみにピントは「」で合うことは、すでにご存知だと思います。

「点」ではなく、面」で合います。

以前の僕は「ピントは点で合う」と勘違いしていましたが(笑)

DSC_4238-2

青い花びらと、左側と下側の葉の部分にもピントがきています。 カメラからの距離が同じ位置にあるということですね。よく見ると上の葉先にもピントが。

 

例えば上の写真を見てもらうと、ピントが合っている範囲(深度)が浅いというのがわかると思います。
そしてピントは1点だけではなく「同じ面」にある複数の箇所に合っています。

この場合は、主題が「青い小さな花」なので、構図の右側や下の葉の一部分にもピントが合っているのは、やや工夫が足りなかったと言えます。

つまり、自分の立ち位置を変えれば「花だけ」にピントが合う構図を作れたんじゃないかと、この写真を見てそう思います。

 

DSC_8277

キノコについた水滴にピントを合わせています。 (マクロレンズ使用)

 

そのピントが合う範囲(深度)を調節できるのがレンズの「絞り」という機能です。
(厳密にいうとピントが「合う範囲」ではなく、「合っているように見える範囲」が正しい言葉と言えますが)

ピントはまず、最初に合わせた「面」のみに合っています。

そこから絞りを調節したり、カメラと被写体との距離を変えることで、ピントが合う範囲が浅くなったり深くなったりします。

 

絞りと被写界深度の関係

レンズの絞りを絞り込めばピントの合う範囲は
「奥行きを増すように」深くなるし、
絞りを開くと「浅く・薄く」なります。

つまり、絞りを開いてピントの合う範囲が薄ければ、それ以外はピントが合わないので「ボケる」ことになりますね。

このことはちょっと難しい言葉で言うと「被写界深度」と言います。

日常的にはあまり使いませんが、頭の片隅にでも置いてもらえたらと思います。

これがボケを演出する1つ目の要素になります。

絞りを開放にしてピントが合う範囲を浅くする」です。

ただし例外としては、広い構図で風景を撮るときに、絞りを開放にして被写界深度を浅くしても、構図の奥にピントを合わせると、全体的にピントが合っているように見える場合もあります。
(例:パンフォーカス)

薄明の春の摩周湖

こちらの絞りは「F/3.5」です。 (レンズはタムロン15-30mm f/2.8を使っています)

 

この上の写真を撮った時は辺りが暗くて、肉眼では風景を鮮明に見ることはできませんでした。

そこで絞りを開いて少しでも光を取り込みたいと考えました。

絞りを開く=ピントが浅くなる、でしたね。

星空の撮影などでも同じように「絞りを開放」にすることで、弱い光を取り込むことができます。

カメラ:NIKON D500 レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD SS:15秒 絞り:f/2.8 ISO:2000 焦点距離:15mm 換算22mm 三脚 RAW

カメラ:NIKON D500
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
SS:15秒 絞り:f/2.8 ISO:2000
焦点距離:15mm 換算22mm 三脚 RAW

 

上の夜空の写真はピントを「絞り開放」にして撮影しています。

この場合の主題は「天の川」ですから、天の川が鮮明に写るようにピントを合わせています。

→星にピントを合わせる方法(関連記事):星の降る夜に~満天の星空を撮影

手前に木々が写っていますが、そちらにピントを合わせる必要はありませんでした。

そして先ほどの「朝の湖」の写真ですが、絞りをさらに絞り込むことによってピントが合う範囲が深くなり、写真全体にピントが合っているように撮ることができます。

春の摩周湖の朝日と桜

こちらは絞りが「F/14」です。(レンズはタムロン15-30mm f/2.8を使っています)

 

このように、風景全体にピントを合わせた撮影を「パンフォーカス撮影」と言います。

 

パンフォーカスとは

カメラ:NIKON D810 レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD 絞り:f/11 SS:1/1000秒  ISO:400 焦点距離:15mm 手持ち WBオート RAW

カメラ:NIKON D810
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
絞り:f/11 SS:1/1000秒  ISO:400
焦点距離:15mm 手持ち WBオート RAW

 

これは、ピントを構図の「中間地点よりやや手前」に合わせているので、10m先でも100m先でも、はたまた1km先でも「近景から遠景まで」ピントが合っているように見える撮影方法です。

撮影方法はいたって簡単で、構図全体の中で、中間より手前辺りにピントを合わせるだけです。

手前というのは全体の3分の1くらいを目安にしています。

別な言葉で言うと、奥行きを3つに分けた場合、ピントを合わせる位置は手前と奥で「1:2」くらいのバランスになるようにします。

上の写真だと、湖面の氷の亀裂(縦)に合わせています。

横に走る亀裂だとちょっと手前すぎますね。

 

この時の「絞り」は絞り込んで「F8~F16」にするとピントが深くなります。

レンズは広角レンズがパンフォーカス撮影に向いています。

焦点距離の短いレンズの方が、絞った時にピントの合う範囲が深くなるからです。

焦点距離が短いというのは、

・広角ズームレンズ(14mm~24mmなど)

・標準ズームレンズ(24mm~70mmなど)

などの(単焦点を含む)、「広角端」で撮影するということです。

 

反対に、焦点距離が長いとは、

・超望遠レンズ(400mm~600mmなど)

・望遠ズームレンズ(100mm~300mmなど)

などの「望遠端」で撮ることです。

 

上の写真を撮る時に使ったレンズは「超広角ズームレンズ」の広角側で(15mm)撮っているので、
まさにパンフォーカスになったと言えます。

また、このように「絞り」を意識しながら撮影する場合は、カメラの設定を「絞り優先モード」にする必要があります。
(もちろんマニュアルモードでも撮れます)

 

絞り優先モードとは

通称「絞りオート」とは、絞り値を自分で自由に決めて、
ほかの要素(シャッタースピード・ISO感度)はカメラにお任せのモードですね。

僕はこの「絞り優先オート」で撮影することが多いです。

ニコンだと「Aモード・Avモード」がそうですね。

やはり写真の表現として普段から「被写界深度」を考えることが多いからです。
(ピントの合う範囲のことです)

野鳥やスポーツなど、動くものを撮るときに、シャッタースピードを中心として考える場合は
「シャッタースピード優先オート」で撮ります。

ただ、こうやって書いていて思うのですが、
どうしてもこういった内容は言葉で表現すると分かりづらくなってしまいますね。

「絞りを絞り込むとか、絞り開放で、絞り最小値で、絞り最大で」というのは言葉にするとちょっとわかりづらいと感じます。

ただ、これは慣れてくると、言葉ではなく「直感や写り」で判断できるようになるので、
やはりカメラを使いこなすことも大事ですね。
(頭で理解しておくことも、もちろん重要です)

ということで、次からはもっとわかりやすく書いてみます。

 

2.カメラから被写体までの距離が近い

DSC_0378

 

この被写体までの「距離」というのも「ボケ」を演出する大事な要素になります。

距離というのは、レンズから被写体までという意味です。

上の写真はかなり近いです。僕とキツネの距離が。

たしかこの時で3mくらいだったと思います。

レンズは超望遠の200-500mmの望遠端で撮影していたので、「焦点距離が長い」というボケる条件も満たしています。

→関連記事:キタキツネに会いたくなったらここにおいで

この時、どこにピントを合わせたのかはわかると思いますが、それ以外のボケている部分で、背景以外にも手前の植物も少しボケていると思います。

これは「前ボケ」と言われる表現です。
(この時は勝手にそうなっていただけですが)

この前ボケは、カメラと前ボケになる要素が近い場合、写真にまるでスクリーンがかかったような、柔らかい雰囲気を演出することができます。

_DSC4049

光を透過する「花」や「葉」などが綺麗な前ボケになりやすいです。

 

上の写真は、超望遠ズームで絞りは開放ですから、ピントが浅いので、背景も当然ボケていますね。

こうして主題以外の要素も取り入れることで、「前ボケ」という表現も楽しめます。

僕は最近この「前ボケ」が気に入りまして、以前なら野鳥を撮るときは「ただ鮮明に撮りたい」と思っていたのが、「少し前ボケが欲しい」と思うようになりました。

 

DSC_3546

そして、静かにスっと移動してワザと葉っぱなどがかぶるような位置で撮ったりしています。

上の写真は枝が邪魔だったのですが、構図的にはほぼこれが限界で、野鳥を驚かさないように前ボケを入れてみました。

この時もし「枝」と自分との距離が近ければ、枝ももっとボケて「前ボケ」になったと思います。

 

DSC_4907

 

上の写真は、走るキタキツネを捉えながら、とっさに近くにあった「桜」の影に自分が入って「ピンクの前ボケ」を演出してみました。

以前の僕なら考えつかなかった構図です。
(ただキタキツネを鮮明に撮りたいと、集中していたと思います)

でもこうしてピンクの前ボケとタンポポが入ることで、「春の草原」を演出することができたと思います。

この上の写真も、相当前ボケが入っています。

逆に、この写真に前ボケがなかったら、殺風景な背景のみとなり、
キタキツネの表情は鮮明には撮れたかもしれませんが、印象はかなり違ったと思います。

ちなみに、このシチュエーションは、手前の草むらに朝日が当たって輝いていたので、
「前ボケにしたら綺麗だろうな」とイメージしてポジショニングしました。

 

 

3.被写体と背景との距離が遠い

DSC_2224

ピントは当然「タンチョウ」です。 レンズは70-200mmで絞りは開放「f/2.8」です。

 

その他の「ボケる要素」ですが、「被写体と背景との距離が遠い」というのも考えられます。

これも実際に撮ってみるとわかりますが、被写体が近くにあって、その後ろの背景が相当遠い場合は、普通にボケます。

 

DSC_6157

カモメが近く、工場の煙突が遠いので、必然的にボケています。

 

その時に絞りを開放にすればボケは強くなるし、絞りを絞るとボケは弱くなります。

逆に、被写体と背景の距離が近ければ、あまりボケなくなります。

 

DSC_2391

構図的に背景に奥行きがないので、絞りは開放でしたがあまりボケていません。

 

このように、様々なケースで撮影し、絞りや距離などを変えたりして「ボケるコツ」を掴んでいくのがいいと思います。

その上で、「ここはもう少しボケが欲しい」とか「前ボケ入れてみようかな」など、表現の幅が広がっていくのです。

同じ場所で撮るとしても、レンズを変えてみるのも大事です。

次は他の要素も考えてみます。

 

4.イメージセンサーの大きさ

ニコンイメージングジャパン

ニコンイメージングジャパン

 

 

一般的にはイメージセンサーが「大きい」ほうが「ボケやすい」と言われています。

コンデジやスマホカメラの小さなイメージセンサーよりも、
一眼レフやミラーレスに使われている「APS-C」や「フルサイズ」といった
大きいセンサーの方がボケの表現はしやすいです。

ただ、先ほど書いたような様々な要素を活かすことで、
小さなセンサーでも「ボケ」を演出することは十分可能なので、
センサーの大きさに関してはそれほどこだわる必要はないかもしれません。

またここで一つ覚えておきたいのは、
センサーサイズの大きい「フルサイズ機」や「APS-C機」を使うと、
ボケの表現は綺麗だし、簡単に撮れると言うことです。

もちろんレンズの性能も重要です。

前回の記事で、APS-Cとフルサイズの画角についてのPDFを作ってみました。

→資料:DXフォーマットとFXフォーマットの撮像範囲について

ニコンで言うところのDX(APS-C)とFX(フルサイズ)になります。

※ここからちょっと難しい話に入りますので、
「そういうのは苦手」という方はスルーしてください。

コラム:DXとFXについての考察(フルサイズとAPS-C)

先ほどのPDF資料では、同じレンズを使っても、
「DX機のほうが、FX機よりも大きく写るのはなぜか?」
について説明しましたが、これはレンズの焦点距離と撮影者の位置が同じ場合です。

つまり焦点距離が50mmのFX用レンズをDX機で使うと、
焦点距離が75mm相当になって「画角が狭くなるよ」という話です。

画角が狭くなるということはつまり「望遠効果」ですから、
写る写真は「大きく見えるよ」ということになります。

ではたとえば「FX機とDX機で撮った時の画角を同じにしたい」
と考えた場合はどうでしょうか?

画角=写る範囲です。

・画角が広い=焦点距離が短い=広角

・画角が狭い=焦点距離が長い=望遠

という関係があります。

資料のPDFでは「リス」の大きさが変わっていますが、
次は「リスが同じ大きさになるようにしたい」と考えてみます。

その場合、仮に単焦点レンズだとすると、撮影位置を変えることになりますね。

先ほどのPDFに載せた例は、「同じ位置」からの撮影という前提がありました。

ですが「FXとDX」で同じレンズを使い同じ画角で撮りたい場合は、
DXだと被写体から少し離れることになります。

現在カメラボディはDX機を使っているけど、レンズはFX用のレンズで、将来はFXボディに移行しようと考えている人はいると思います。

性能が良いとされているレンズは、「FX用」(フルサイズ用)が多いですからね。

ここまで、イメージだけで文章を読むと、結構疲れるかもしれませんね。

でも、さらに続けます(笑

たとえば、ズームレンズを使って「FXとDX」のそれぞれカメラボデイで
同じ画角を撮りたい場合は何を変えますか?

撮影位置?

焦点距離?

同じ場所で撮影するなら、焦点距離を変えます。

・FX機で「60mm」のピントリングを

・DXだと「40mm」にすると

同じ画角で撮ることができます。

そう考えると、移動しなくても焦点距離を自在に変えられる
「ズームレンズ」は便利だとも言えますね。

ただしこの時に、レンズの焦点距離が60mmから40mmになるので、
「被写界深度」に関しては多少影響が出てきます。

ボケの要素5の「レンズの焦点距離が長い」に関係してきますね。

そうなると「ボケ」の風味は少し変わることになります。

ここまで、難しい話を頑張って読んでくれてありがとうございます。

ということで、「DX機とFX機」で同じレンズを使って画角も同じにすると、
写真の表現は「若干変わる」ということも頭に入れておきたいです。

 

なぜこのようなことを書いたのかと言いますと、ボケという表現は、

「イメージセンサーの種類や撮影距離や焦点距離、そして絞りによって変わる」

ということを知っておくことで、いつか撮影している時に「閃く」可能性があるからです。

「あっ!そうか、そういうことか!」という感じで。

 

このように様々なパターンの組み合わせで「ボケ」の表現が決まってくるので、
知っておくと「使える知識」になるかもしれません。

もちろん、撮りながら「感覚的に・直感的に」自分のモノにしていくのも必要です。

ですが、「ただなんとなくそうなるから」というのと、
「意図的にそうしてみた」というのは大きく違いますからね。

それを踏まえて最後の要素を考えます。

でも、ここまで読んだ方は、もうすでにわかると思います。

 

5.レンズの焦点距離が長い

 

NDS_2991

ニコン「D750」と「24-70mm」

 

この上の写真のレンズは「24-70mm」という焦点域の「標準ズームレンズ」です。

焦点域は「短い」と言えます。

このレンズの24mmの広角端で撮ると・・・

NDS_0189-1

 

カメラはキタキツネに結構寄っているにも関わらず、背景はそれほどボケていません。

絞りも開放ではなかったというのもあります。

ボケなかったのは「焦点距離が短い」というのが理由ですね。

では逆に焦点距離が長い場合を見てみます。

 

DSC_0717

 

もう何度も登場していますが、同じキタキツネを違うレンズで撮影しています。

焦点距離は200-500mmの超望遠レンズの望遠端「500mm」です。

キタキツネは先ほどの場所から動いていないし、僕の立ち位置もほぼ同じです。

 

それでもこのように背景がボケるのは「焦点距離が長いから」だと言えますね。

これが5つ目の要素になります。

つまり望遠ズームレンズでも、望遠端で撮った方がより「ボケる」と言えます。
(望遠レンズの広角側で撮ると「ボケ」は少なくなります)

 

マクロレンズは?

ここで一つの疑問があります。

「望遠レンズでボケるのはわかるけど、マクロレンズもかなりボケるし焦点距離は短いよね?」

という疑問です。

たしかにマクロレンズは35mm~100mmなど、焦点距離は短いものが多いですね。

それでも相当ボケることはご存知だと思います。

DSC_6510

こちらの上の写真、マクロレンズで撮っていますが、背景はボケています。

これはやはり「ピントが浅い」のと「被写体に近い」というのが理由ですね。

また単焦点レンズの利点である「レンズの明るさ」も大いに関係しています。

 

明るいレンズはボケやすい

DSC_3927

「明るいレンズは簡単にボケる」

これは最初に書いたボケの要素には載せていませんが、「ある要素」と意味はほぼ一緒です。

もうお分かりだと思いますが、

1.ピントが浅い(絞りを開放)(F値は小さく)

と同じ意味合いですね。

単焦点レンズの特徴としては、F値が明るいということが挙げられますが、
明るいレンズということは同時に「F値」が小さいということでもあります。

「F値」とはレンズの明るさをや絞りの値を表します。

例えば「50mm f/1.4」というレンズはとても「明るいレンズ」だと言えます。

そのレンズの絞りを、開放のf/1.4からどんどん絞ることにより、ピントが深くなっていきます。

そして絞り込むのと同時に、レンズに入る光は少なくなります。

このF値が小さいほどピントが浅くなるので、ボケやすくなるのです。

またマクロレンズは被写体との距離を近づけて撮影することに向いているので、

2.カメラから被写体までの距離が近いという要素も満たしやすいですね。

マクロレンズの特徴として「最短撮影距離が短い」ということも覚えておきたいです。
(レンズと被写体との距離が近くてもピントが合うということです)

僕の持っているマクロレンズは最短が20センチとか、そういう世界です。

被写体にかなり近付けます。

近づきすぎて、たまに「花」などがレンズが触れてしまうこともあるくらいです。

 

さきほどのキタキツネを撮った超望遠レンズは最短撮影距離が「2.2m」ですから、
そう考えると被写体に圧倒的に近寄れるのがマクロレンズの特徴ですね。

このように単焦点レンズの明るさと、最短撮影距離が短いマクロレンズは、
「ボケ」を表現するのにはとても向いていると言えます。
(マクロレンズで風景を撮るのも全く問題ありませんよ)

同じく「単焦点レンズ」は明るいレンズですから、
絞り開放だとピントは浅く(薄く)ボケた表現を取り入れやすいと言えます。

 

まとめ

NDS_8673

 

このようにボケを演出する要素を覚えておくと、
いざというときにも、イメージ通りに撮影することができるようになります。

1.ピントが浅い・薄い(絞りを開放)(F値は小さく)

2.カメラから被写体までの距離が近い

3.被写体と背景の距離が遠い

4.イメージセンサーの大きさ

5.レンズの焦点距離が長い(望遠レンズの望遠側で撮る)

この上にあげた要素は、そのうちの一つでも表現できるし、
また組み合わせることで相乗効果を発揮したりもします。

1~3までを忠実にやっているのに「何だかボケないな~」ということがあれば、
それは4つめの「イメージセンサー」が極端に小さい可能性も考えられます。

例えばスマホカメラだったり、コンパクトデジカメだと、イメージセンサーがとても小さいものもあります。

それでも工夫することで今までより「印象的」な写真になることは間違いないですけどね。

僕はスマホでも、被写体に限界まで寄せることで、前景や背景をボカして撮ることもあります。

 

また「ボケ」とは逆に、「ボカしたくない」という時は、
これらの逆を考えればよいということになりますね。

今回は内容をちょっと詰め込みすぎましたが(書いていてそう思いました 汗)、
ボケを活かした表現を取り入れたいときは、ぜひこの記事を思い出してもらえたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

それでは素敵なフォトライフを♪

 

■僕が使っているマクロレンズはこちらです。
タムロンの名玉~通称「タムキュー」の手ブレ補正搭載モデルです。

焦点距離が90mmなので、APS-C機で使うと1.5倍の「135mm」相当になります。
屋外などでそれほど被写体まで寄れなくても、「ボケ」を表現するのに向いています。

===================

■こちらはニコン純正で人気のマクロレンズです。

 

超望遠レンズも手軽にボケを演出できますね。
野生動物を撮るならこれです。
ニコン AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

ニコンファンなら持っておきたい評判の良い純正の「超望遠レンズ」です。
絞り開放からの解像感が気に入っています。

→関連記事:初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編

→関連記事:ニコンのフルサイズD810とD750~どっちを選ぶ?

→関連記事:新型超望遠レンズ「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6」の描写~北海道大雪山

 - 撮影技法, レンズ , ,