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熊対策グッズの必要性について

      2017/08/14

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どうも、幸せカメラのKENです。

最近「熊」に関するニュースが跡を絶ちませんね。

今日もニュースで、

秋田で山菜採りをしていた54歳の男性が襲われ、腕や頭に怪我をした。

という内容を目にしました。
※2016年6月30日のニュースです

この頃、同じく秋田で熊によると思われる事故が相次ぎましたが、今回の場所はその現場からは約9kmの距離だったようです。

同じ熊のなのか?その辺りはわかりませんが、熊の生息域に入る時は、心構えとそれなりの準備をする必要があると思います。

 

そこで今回は僕が実践している「クマ対策」について紹介したいと思います。

こんな時こそ、自分が知っている知識や経験を伝えるべきだと感じましたので。

熊の生息域に入るということ

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僕はよく撮影で山奥に入りますが、北海道はその全域がヒグマの生息域なんですね。

いえ、北海道だけではありません。

最近では秋田県から岩手県、そして神奈川でもツキノワグマの目撃例が跡を絶ちません。

例えば、

  • 岩手県では早朝に学校のグラウンドに熊がいた
  • ラーメン店に熊が突進してきて自動ドアにぶつかった

など、相次いで熊に関するニュースを聞くようになりました。

中でも一番多いのは「山菜採り」での事故ですね。

僕もよく里山や林道、深い森の中や山に撮影に行きます。

やはり、自然が豊かな場所に行くことが多いです。

つまり必然的に彼らのテリトリーに足を踏み入れることになります。

 

熊の気配を感じたこと

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もちろん「熊の気配」は幾度と無く感じたことがあります。

それは新しい足跡だったり、新しいフンだったりと、熊がさっきまでそこに居たことをリアルに感じました。

ある時は、その生々しい足跡の大きさに怖くなり、その場所から撤退したこともありました。

僕の靴のサイズは「26.5cm」なんですが、登山ブーツの外径で言うと約30cmはあると思います。

以前春先に、雪が残る林道を散策しようと1kmほど進んだ時に、自分のブーツとほぼ同じ大きさの熊の足跡を発見しました。

その足跡はまだ新しく、山から里の方に向かっていました。

僕は撮影を辞めてすぐにそこから立ち去りました。

もちろん熊対策のグッズはその時も持っていたのですが。

また、幸いにも今まで僕は熊と遭遇したことはありません。
※(その後2016年の秋と、2017年の春にヒグマを撮影しています)

 

熊対策グッズとは

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主に熊対策グッズとして挙げられるものは・・・

  • 熊よけの鈴
  • 熊撃退スプレー
  • 爆竹・ロケット花火
  • ラジオ

など、だいたいは「音」が出るものが主流のようです。

その中で僕が一番信頼しているグッズは、上の写真の「カウンターアソールト」という熊撃退スプレーです。

 

カウンターアソールトとは

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これは天然の「赤唐辛子」から抽出した「カプサイシン」が主成分の「熊撃退スプレー」です。

このカウンターアソールトの撃退効果は、アメリカでは警察やFBIにも評価され、実際に利用されていると聞きます。

製品の仕様

 

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具体的にどのような中身になっているのかと言いますと・・・

内容物~オレオレジン・カプサイシン(通称OC)

これはハバネロの約5.5倍の辛さ評価度になると言われています。

効果はというと、

  • 目をヒリヒリさせる
  • 催涙効果がある
  • 気管に炎症がおこる

というようなものになっています。

だいたい想像はつきますよね。

この主成分を高圧ガス(代替フロン)で噴射します。

到達距離は約6~9mと言われています。

結構遠くまで届きますよ。

そして連続噴射時間は・・・

約7秒間

となっています。

これはそれほど長いとは言えませんね。

まさに一発勝負です。

出典:http://gekitai.kwn.ne.jp/49700/

出典:http://gekitai.kwn.ne.jp/49700/

 

僕も実際に練習として「噴射」したことがあります。

感想は正直言って、

驚きました!

ものすごい勢いで、赤みを帯びたガスが真っ直ぐに噴射されました。

その時はもちろん人気のないところで使用しましたよ。

そしてほんの少ししか吹いていないのに、だんだん目が痛くなってきました。

咳も出ましたね。

風の弱いタイミングで使ったのですが、ほんの少量でも効果は感じました。

 

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大袈裟かもしれませんが、フルに噴射するならガスマスクを着用しても良いくらいのパワーがあると感じました。
(ちなみに僕は呼吸器系は弱いです)

つまり、狭いところだったり、自分が風下にいる場合は、間違いなく自分の方が絶体絶命になると思われます。

そして、人間よりも嗅覚がするどい「熊」ですが、もしこのスプレーを喰らったとしても、生命に問題はないようです。

天然成分なので、「毒」にはならないのですね。

効果は短時間持続し、熊の攻撃能力を奪い、興奮を鎮め、その間にそこから離れるという使い方になります。

実際の使用例

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これは「カウンターアソールト」の取扱説明書に書いてあったのですが、北海道の「斜里町」でこのスプレーを実際に使用した時の体験記が載っていました。
(後日、知床財団のレンジャーの方から、詳しいお話を聞かせていただきました)

北海道の斜里町と言えば「世界自然遺産の知床」が有名です。

そこでは「人を恐れない熊」も出没しています。

ただ、この体験記は知床の山中ではなく、斜里町の港に熊が現れたとのことでした。

そしてこのスプレーを持って現場に行ったのは、町の職員さんだったようです。

港に着くと、たしかにそこにはヒグマが1頭迷い込んでいました。

そして車で近付き熊の様子を伺おうと車から降りて歩いて行くと、その熊が突然猛スピードで職員に向かって走ってきたそうです。

その職員は「熊撃退スプレー」の使い方を心得ていたので、有効射程距離まで熊を引きつけたそうです。

もちろんかなりの緊張と恐れはあったに違いありません。

そしていよいよ熊が目前に迫った時に、顔めがけてスプレーを一気に噴射しました。

まともにこのスプレーを浴びた熊は悶絶し、そのまま海に落ちたそうです。

それでもそのまま泳いでそこから立ち去ったようですから、熊の「タフさ」は計り知れませんね。

むしろ海水に浸かったことで、唐辛子の成分が洗い流されたのかもしれませんね。

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ちなみに取扱説明書には数々の熊の撃退例が載っていまいしたが、このスプレーをしっかりと噴射できればほぼ100%撃退に成功しているということです。

それでは使用方法を説明します。

使用方法

500mlペットボトル用ポーチだとスカスカ

500mlペットボトル用ポーチだとスカスカ

スプレーの大きさは500mlのペットボトルと同じくらいで、直径はペットボトルよりもやや細いです。

なので、ペットボトル用のポーチに収納しても、動いている時に落としてしまう恐れがあります。

そこで僕はいつも、ウエストバッグの調度良いサイズのポケットに入れて、持ち歩いています。

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やはり「いざ!」と言う時に、使えなかったら何の意味もないですからね。

山へ入って熊の気配を感じる時は(ビビっている時など)は素速く取り出す練習をしながら歩く時もあります。

※後日、ヒグマを撮影することができましたが、その時はピンを抜いていつでも噴射できるようにして撮影しました。

保護レバーを外す

保護レバーを外す

まずは噴射する前に安全のためのロックを外します。

上の写真の白いクリップがそれです。

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親指で手前に行くと簡単に外れますが、普段持ち歩いていて勝手に外れていたということは今まで一度もありません。

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白い安全クリップには紐が付いているので落下することはありません。

あとは、目標に向かって黒いレバーを押すだけです。

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噴射の勢いで缶が揺れたりすることはなかったです。

しっかりと目標を狙えると思います。

そして使い終わったら、先ほどのクリップを元に戻します。

といっても、もし本番で使用したら恐らく内容物は全て噴射すると思いますが。

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恐らく「7秒間」はあっという間ですよね、きっと。

いや、意外とスローモーションに見えたりして・・・。

使用時の注意点

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ここでもう一度おさらいしておきますが、「ハバネロ」の約5.5倍の辛さがある「カプサイシン」が主成分です。

やはり風下で使うとこちらがピンチになると思います。

そこで実際に熊に遭遇した時のシュミレーションを考えてみます。

まず、これを使える状況というのは、「こちらが先に熊を確認した時」になると思います。

突然熊が襲ってきたら、とてもじゃないけど使えないと思います。

 

熊がこちらに向かってきたら

気が付いた瞬間に「木や岩」などが近くにあれば、まずはその後ろに回り込んで、熊との距離を作りたいです。

熊に背を向けて逃げるのは「ご法度」とされていますが、正面で熊を確認しながら回りこむのは必要だと思います。

その間にこのスプレーを用意して構えます。

そして上手く風上に回り込めたら一気に噴射します。

ただ、実際はそこまで余裕はないと思うので、熊との距離が近くなったら噴射ですね。

 

若い熊は好奇心で向かってくることも

これはあくまでも調べた情報なのですが、若い熊は時に人を恐れずに突進してくることがあるようです。

そしてそれは「人を襲う」とはちょっと違い、「威嚇」のような動作でもあるようです。

実際に若い熊に突進された人の話では、

「こちらが覚悟を決めて身構えると突然熊が方向転換してその場からいなくなった」

というケースもあるようです。

 

先に見つけるということ

先程も書きましたが、熊に突然襲われると、おそらく為す術がないと思います。

そんな時は「戦う」しかありませんよね。

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実際に熊に襲われても、抵抗していてそのうちに熊が離れていったケースもあるようです。

この記事を投稿後に、ツイッターからもこんな情報をいただきました。

やはりそのようなケースはあちらこちらで聞かれますね。

ただ、熊対策グッズを効果的に使うなら、やはりこちらが先に熊を見つけるのが大事です。

そのために僕は「熊除けの鈴」は使わなくなりました。

これは誤解を招くと困るのですが、僕の場合はもともと「野生動物」を撮影したいという動機があるので、静かに行動したいんですね。

なので、そういう意味でも「熊鈴」は極力使いません。

それでも「登山」するときなんかは結構使いますよ、熊鈴。

やはり登山道は多くの方が通るので、そこではなかなか野生動物に遭遇することは難しいですから。

そこで僕は自分の存在を周りの登山者に示すために熊鈴を付けることが多いです。

やはり人も驚かせたくないですからね。

そして人気のない林道や沢などでは熊鈴を付けないで静かに行動しています。

こうすることで「熊の気配」を感じるようにしています。

万が一熊が近くにいた場合は、こちらが先に見つけるためにです。

 

動物の気配を感じること

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僕はいつも、森や林の中ではその「音」に神経を集中して、鳥やキタキツネなどを探しています。

これは熊に対しても一緒です。

「バキバキっ」とか、

「パキっ、カサカサ」など、

静かにしていると色んな音が聞こえてきます。

そんな風に野生動物の気配を感じるためにも僕は「熊鈴」は使わなくなりました。

熊鈴が「リンリン」鳴っていると、野生動物の気配は感じられませんからね。

これは熊鈴の効果を否定しているのではなく、あくまでも野生動物の観察者として「気配」を重要視していると言うことです。

暗闇の中で星空の撮影をしている時に、近くの草ヤブの中から動物の気配を感じることがあります。

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この上の写真を撮影している時もすぐ近くの林から恐らく「エゾシカ」の気配を感じました。

比較的大きな音でしたが、「聞き覚え」のあるリズムだったので、熊ではないと想像しました。

念のため持っていた「LEDライト」で林の中を照らしてみましたが、相手はすぐにいなくなりました。

こうして自分がじっとしていると、「熊鈴」の効果はありません。

また「ラジオ」などを使うことも考えられますが、先に書いたように「気配を感じたい」のでやはり静かなのが僕には一番なのです。

 

熊撃退スプレーの間違った使い方

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念のため、もう一度書きますが、これは「熊撃退スプレー」です。

熊よけスプレー」ではありません。

間違っても虫除けスプレーのように使うことは、ここまで読んでもらえたらもはやありえませんよね。

山に入る時、連れの方が間違って「熊よけスプレーかけるね」などと言ってきたら、即ダッシュで逃げて下さい!

有効射程距離は6~9mなので、離れてから「ちょっと待った!!」と教えてあげましょう。

 

まとめ

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今回は「熊対策グッズ」ということで、主に「熊撃退スプレー」について紹介しましたがいかがだったでしょうか?

「自分は山に行かないから必要ない」

などと考えていると、いざという時に大変なことになると思います。

ちなみに僕は山菜を採りませんが、春先などに熊の生息域で、

「足元の山菜に集中して行動する」

というのはちょっと怖くてできないかもしれません。

彼らの生息域で行動する時は、やはり心構えが必要になると思います。

僕はクマの生息域に入る時は必ず「心構え」をしています。

そして熊対策グッズを装備して「安全」を確保しているのです。

 

この記事を書いた2016年のその後も、「山菜採り」の最中に熊に襲われたという事故が跡を絶ちません。

もし熊撃退スプレーを持っていて、先に熊を見つけることができたとしたら?

「クマ対策」という一つの選択肢があることで、パニックにならずに対応できるかもしれません。

もちろんそれに伴った知識や経験、そして練習も必要だとは思いますが、熊の生息域で活動される方は、是非この熊撃退スプレーを携帯して欲しいと思います。

そうすることで「人間と熊」のお互いにとって、悲劇がおこらないことを僕は願っています。

■熊撃退スプレー

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