単焦点レンズ「新300mmf/4 VR」で撮る世界② - 幸せカメラ.net

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単焦点レンズ「新300mmf/4 VR」で撮る世界②

   

こんばんは。

KENです。

前回の記事ではニコンの単焦点レンズ「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」について写真とともにその特徴などを紹介しましたが、今回も引き続きその作例やレンズの性能などをお伝えします。

ニコン単焦点レンズ「300mmf/4」で撮る世界①
こんばんは。 幸せカメラのKENです。 今回は、現在メインの望遠レンズとして使っている「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」...

この通称「サンヨン」は2015年1月29日に発売された新型で、それまでの「旧サンヨン」も人気の高いレンズだったようです。

そして旧サンヨンの写りですが、この新型に勝るとも劣らないと聞きます。
(僕は使ったことがありませんが)

旧サンヨンが発売されたのが「2002年の8月8日」でした。

レンズ名は「AI AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED」です。
(現在の価格はネット上の最安値で12万を下回ります)

これは重量が三脚座を含まないで約1.3kgあります。

他に300mmの焦点距離を持つ、最上級の通称サンニッパ「AF-S NIKKOR 300mm f/2.8G ED VR II」がありますが、このレンズの重さは約2.9kgもあります。
(価格は50万以上します)

そう考えると、新型のサンヨンは約13年の時を経て、PFレンズの採用などで重さ「0.75kg」を実現したのですから、間違いなく「進化したレンズ」と言えるでしょう。

そして旧タイプにはなかった、手ブレ補正機能「VR」が搭載されたことも大きな進化だと思います。

それでは前回の記事では触れなかった、新型「サンヨン」のスペックをもう少し見ていきたいと思います。

手ぶれ補正「VR」の搭載

300mmf/4 通称サンヨンです。
フードは外し、迷彩のテープを巻いて使っています。

 

手ぶれ補正「通称VR」ですが、最近のほとんどのニコン新型レンズにはこの機能が搭載されています。

レンズの胴体の左側面に、スイッチが3つあります。

上から、

  • フォーカスモード切り換えスイッチ
  • フォーカス制限切り換えスイッチ
  • 手ぶれ補正スイッチ

となっています。

新型のサンヨンには、この手ブレ補正機能、通称「VR」が搭載されました。

VRは3つの選択ができます。

  • OFF
  • NORMAL
  • SPORT

の3つです。

OFFは当然VRは作動しなくなります。

OFFの主な使い道は、三脚にカメラを載せて、スローシャッターや長時間露光する際に、不用意に手ブレ補正機能が働くことを防ぎます。
(露光中に手ブレ補正機能が働くことで、レンズがブレて写真に反映されることがあります)

次にNORMALモードですが、これは主に静止した被写体でシャッターを一枚ずつ切る時に使います。

また、メーカーの取扱説明書には「三脚使用時も三脚ブレを軽減します」と書いてあります。

それほど遅くないシャッタースピードであれば、三脚使用時でもOFFにせずNORMALでも問題ないと思います。

そしてSPORTモードですが、これは文字通り「動き物」の撮影に適しています。

野鳥やスポーツなど、変化が激しい被写体を高速連写などで撮影する際に、ファインダーから見える像が安定しています。

仮にNORMALモードで高速連写すると、1枚撮るごとに補正がかかるので、そのたびにファインダーから見える像がブレているように感じます。

僕の感覚では「見づらい・疲れる」といった印象です。

静止した被写体には「NORMALモード」

動いている被写体には「SPORTモード」

それぞれを使い分けます。

ちなみに、NORMALとSPORTでは、「NORMAL」のほうが手ブレ補正機能の効果が高いということです。

その効果をシャッタースピードに換算すると、「4.5段」となっています。

つまり、手ブレ補正機能をONにすることで、仮にシャッタースピードを4.5段遅くしたとても、遅くする前と同じ環境で撮影できるということです。

これは薄暗くてシャッタースピードが遅い場面で役立ちます。

またそれぞれのモードは「流し撮り」にも対応しています。

これは例えば動く列車を流し撮りする場合、横方向に流しながら撮ると思いますが、この場合は「横への手ブレ補正」は働かないようになっていて、「縦の手ブレ補正」が機能しています。

普段あまり気が付きませんが、こうした手ぶれ補正のおかげで、様々なシチュエーションでの撮影の幅が広がっているのは間違いありません。

フォーカスモード切替スイッチ

フードとテレコンを付けた状態のサンヨン
(三脚座も取り付け)

このスイッチでは、

  • A/M(オート優先オートフォーカス)
  • M/A(マニュアル優先オートフォーカス)
  • M(マニュアルフォーカス)

の3つを選択できます。

上2つの機能の違いはちょっとわかりづらいですが、どちらもオートフォーカスとマニュアルフォーカスを同時に使うことができます。

普段はオートフォーカスで撮影しているけど、ピントが外れたのでマニュアルにして再びオートフォーカスで合わせる、というような使い方ができます。

僕はほとんど「A/M」で撮影しています。

仮に「オートフォーカス限定モード」そして「マニュアルフォーカス限定」のどちらかにしてしまうと、

「ピントを合わせたいのに上手くいかない」

となるケースが考えられます。

以前、花の撮影をしている時に、近くにいたカメラマンの方から相談されたことがあるのですが、

「オートフォーカスで狙った位置にピントが合わない」

と言った悩みでした。

そこで僕は、

「マニュアルフォーカスで合わせて下さい。そしてピントは体の位置を少しだけ前後に動かして何枚も撮ってみて下さい」

とアドバイスしました。

特にマクロレンズなどで被写体に近づいて撮る場合は、

  • 花びらの先に合わせるのか
  • 雌しべに合わせるのか

など、自分がどこにピントを合わせたいのかがミリ単位で変わってくると思います。

体をゆっくり動かしながらマニュアルフォーカスで

 

そんな状況でオートフォーカスを使うと、ピントが花びらに行ったり背景に抜けたりと、なかなか決まりません。

そんな時は、マニュアルフォーカスで合わせて、ミリ単位で体を動かして撮影すると上手くいきます。

三脚で固定しないのでもちろん失敗写真も生まれますけどね。

そして僕がアドバイスをした人のカメラ設定が、

「レリーズボタン半押し=オートフォーカス」

になっていました。

これでは、シャッターを切る度にオートフォーカスが作動してしまいますね。

通常カメラの初期設定では、シャッターボタンを半押しするとオートフォーカスが作動します。

ところが、マクロレンズなどを使って手持ちで花を撮影するときは、先程も書いたようにそのオートフォーカスが悪さをするんです。

そんな時は設定をマニュアルフォーカスか、もしくは「親指AF(オートフォーカス)」にして撮影します。

それではここでちょっと、サンヨンの話からは脱線しますが、親指AFについて説明します。

親指オートフォーカス

D500は親指AFボタンとして最初からある

 

親指オートフォーカスとは、シャッターボタン(レリーズボタン)とオートフォーカスを切り離して使えるようにする方法です。

通常シャッターボタンを半押しでオートフォーカスが効く場合は、人差し指だけで撮影が完結すると思います。

それに親指を使うことで、オートフォーカスのみを作動させ、人差し指はシャッターを切るだけという撮影方法に変わります。

上の写真の「NIKON D500」などの機種は最初から「親指AFボタン」として使いやすいようになっていますが、他のカメラは主に下の写真のようなボタンになっています。

ニコンD750は「AE-L・AF-L」ボタン

 

これは露出をロックしたり、オートフォーカスをロックするボタンです。

これをオートフォーカスのみの機能に変更します。

親指AFの設定方法

まずカメラのメニューを開きます。
(ニコンD750で説明します)

「f操作」を選択

 

そして大項目の「カスタムメニュー」にカーソルを合わせ、「f 操作」を選択します。

f-4を選択

 

次は、4番目の「AE/AFロックボタンの機能」を選択します。

このロックボタンにオートフォーカスの機能を割り当てます。

「AF-ON」の状態

 

次の画面では、絵でボタンの位置と、現在割り当てられている機能が表示されています。

僕の場合は常に「AF-ON」になっています。

この状態でOKボタンをもう一度押します。

「AF-ON」を選択

 

すると、先程のボタンに割り当てることができる機能が出てきますので、ここで「AF-ON」を選択します。

これで完了です。

AFは「AE-L・AF-L」ボタンのみで作動するようになりました。

そしてこの「親指AF」に慣れると、元の「人差し指・半押しAF」には戻れなくなります。

もちろん、人差し指AFが活躍するような、動き物の撮影もあるかと思います。

ただこうすることで、シャッターボタンとオートフォーカスボタンが独立したので、せっかく構図が決まってシャッターを切ったのに、オートフォーカスが作動してピント位置が変わってしまうというミスを防ぐことができます。

親指AFをまだ使ったことがない方は試してみて下さい。

それでは本題に戻ります。

フォーカス制限切り換えスイッチ

 

上から2番めのスイッチの機能ですが、

「オートフォーカスが作動する距離」を2種類から選択できます。

1つは「FULL」で、もう一つは「∞(無限大)~3m」です。

FULLは文字通り、全ての撮影可能距離に対してオートフォーカスが作動します。

このレンズの最短撮影距離は「1.4m」ですから、そこから無限大までピントを合わせてくれます。

もう一つの「∞(無限大)~3m」というのは、

「3m以下はピントを合わせませんよ」という選択になります。

被写体までの距離が常に3m以上ある場合、3m以下を切り捨てることでピントが合うスピードが実質的に速くなります。

例えば、水族館で客席からイルカショーを取る場合、被写体まで常に3m以上は離れていたとすると、このスイッチを「∞(無限大)~3m」にすることで、オートフォーカスの無駄な動きを防ぎ、楽にピントを合わせ続けることが可能になります。

僕は、野鳥を撮影する時は、だいたい「∞(無限大)~3m」にしています。

3m以内に鳥が近づくことはまずありませんからね。

こうした機能を活かすことで、一瞬のチャンスを掴める確率が高まります。

僕がレンズに迷彩テープを巻いているのも、そうした理由からです。

「1%でも撮影が成功する確率を上げたい」

といつもそう考え撮影しています。

様々なシチュエーションでの作例

夕暮れにねぐらへと羽ばたくタンチョウ

 

APS-C機の「ニコンD500」とテレコンバーターを組み合わせることで「換算630mm」の焦点距離で撮ることができるこの軽い300mmf/4のレンズ。

いつどんなシチュエーションが目の前に現れるのかわからない状況でも、様々な機能を知り、その利点を活かすことで、自分が目指す理想の写真を追い求めることができます。

滝壺に佇むカワガラス

 

またこのレンズですが、野生動物などの動き物だけでなく、花や風景などにも使えます。

草花を傷つけないように離れて撮影

 

望遠レンズだけど、短くて軽い、そしてブレない。

これは、近づけない場所にある花を撮影する時に役立ちました。

 

上の写真は、植物の前ボケも入っているので全体的にふわっとしていますが、単焦点レンズならではの柔らかいボケが堪能できました。

オホーツク海の夕暮れの流氷

 

また、逆光に強いナノクリスタルコートのおかげで、夕暮れの眩しい日射しの中でも遠くの風景も引き寄せて撮ることができました。

この時はオジロワシを撮影していて、その中で夕日に輝く流氷の海も同じカメラで撮影しました。

まとめ

ここまで2回に渡り、新型サンヨン「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」についてその機能や作例を紹介しました。

やはり「手持ちで630mmの焦点距離」というのが、僕にとっては最大のメリットでした。

また前回記事で触れた「PFフレア」という問題もありますが、今までこのレンズで撮影してきた中で「PFフレアに悩まされた」というのはほぼありません。

ニコン単焦点レンズ「300mmf/4」で撮る世界①
こんばんは。 幸せカメラのKENです。 今回は、現在メインの望遠レンズとして使っている「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」...

逆に、「このレンズだから撮れた」と言える写真が多いのが事実です。
(左ヒジを痛めて重いレンズを持てなくなったというのもあります)

上の写真の「キムンカムイ」(ヒグマ)ですが、一定の距離を保ち、かなりの時間カメラを構え続けて撮影しました。

僕の前で眠ったりじゃれ合ったりと自然な表情を撮ることができたのも、この軽いレンズのおかげだと思います。

機動力を活かした撮影には欠かせないレンズです。

今後もこのサイトではこの新型サンヨンで撮影した写真を紹介していきます。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

(記事内の写真は全て「Adobe lightroom」で現像・レタッチしております)

※高額な機材・レンズなどは、ネットショップで予約して、実店舗で受け取る購入方法がオススメです。

下は「カメラのキタムラネットショップ」のリンクになります。

ニコン AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR

ニコン AF-S テレコンバーター TC-14E III

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