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ニコン単焦点レンズ「300mmf/4」で撮る世界①

      2017/08/11

こんばんは。

幸せカメラのKENです。

今回は、現在メインの望遠レンズとして使っている「AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR」で撮影した写真を紹介します。

このレンズは300mm固定の「単焦点レンズ」で、ズームはできません。

また開放F値は明るめの「F4」となっています。

そしてこのレンズの最大の魅力でもあるその「軽さ」。

さらに「PFフレア」という特有の現象など、様々な角度からこのレンズを見ていきたいと思います。

このテーマでの記事は写真が多くて長くなるので、二部作を予定しております。

それでは写真とともに単焦点レンズ「300mmf/4」、通称「サンヨン」の世界を覗いてみて下さい。

何故このレンズを選んだのか

300mmf/4 通称サンヨンです。
迷彩のテープを巻いて使っています。

 

望遠レンズの焦点域が「300mm」というのは、それほど大きく写るわけではありません。

僕がそれまでメインに使っていた「200-500mm f/5.6」の超望遠ズームは、500mmまでカバーしますから、そう考えると300mmのレンズを購入しても焦点域が被ることになります。

シマ次郎
「もしかして、レンズ沼にはまったとか?」
「ううん違うよ、シマちゃん。同じ焦点域のレンズを何本も集めてしまいたくなるような、そんなレンズ沼には近づいていなから」
シマ次郎
「じゃあなんで焦点域の被るレンズを買ったの?」

 

シマ次郎の疑問にお答えします。

実は昨年ケガをしまして、その後遺症で左ヒジに痛みがしばらく残ってしまいました。

たしか2017年の冬頃だったでしょうか、このレンズを手に入れたのは。

冬のシーズンは、野鳥や動物は撮影しやすいし、タンチョウ撮影も楽しみにしていました。

ところが、当時メインに使っていた「200-500mm」の超望遠ズームを構えると、左のヒジが痛くて撮影が厳しいと感じていました。

その時に、

「そう言えば新型のサンヨンって凄い軽いってウワサだったな」

と思い出し、いろいろ調べた結果「使えそうだ」と判断したのです。

僕は高額な機材は、通販サイトでは購入せず、実店舗で受け取るようにしています。
(実際はネットショップから予約して実店舗で受け取るという流れです)

カメラショップの店員さんも「サンヨン」は触ったことがなく、

店員さん
「どうなんでしょうね~サンヨン。是非手に入れて使い勝手や写りを教えて下さいよ」

 

ということになりました。

そして注文後、すぐに届いたサンヨンで、早速撮影したのが「吹雪の中のタンチョウ」でした。

630mmの世界を手持ちで撮る

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/800秒 絞り:f/5.6 ISO:200
焦点距離:420mm 換算630mm 手持ち RAW
テレコンバーター:TC-14E Ⅲ

 

「いつか撮りたい」

そう思っていた「吹雪の中でタンチョウが舞う」そんなシチュエーションに出会うことができました。

カメラを防水カバーで覆い、レンズに雪がつかないように注意しながら、カメラを手持ちで撮影しました。

なぜ三脚を使わなかったのかというと、「軽い」からです。

とにかく軽いこのレンズ。

痛めていた左ヒジへの負担もなく、素直に感動しました。

そしてAPS-C機である「D500」と、テレコンバーター「TC-14E Ⅲ」を組み合わせることで、

「35mm換算、630mm」の画角を軽々と撮ることができました。

このAPS-Cとか、35mm換算というのは、説明すると少々長くなるので、過去記事をご覧下さい。

初めてのフルサイズ一眼レフ~レンズ選び編
こんばんは。 前回記事:ニコンのフルサイズD810とD750~どっちを選ぶ? この記事を書いている中で、あることを思いました。 ...

この記事の中の小見出し「フルサイズ用のレンズをAPS-C機で使うということ」がそれに該当します。

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/1000秒 絞り:f/5.6 ISO:200
焦点距離:420mm 換算630mm 手持ち RAW
テレコンバーター:TC-14E Ⅲ

 

「手軽に撮影する楽しさ」をこの日は久々に味わいました。

超望遠レンズによる野生動物の撮影は、「重い・疲れる」のが当たり前だと思っていたので。

その後も、このレンズ「300mm f/4」とテレコンバーター「TC-14E Ⅲ」の組み合わせで、630mmの世界を撮影し続けております。

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/640秒 絞り:f/6.3 ISO:400
焦点距離:420mm 換算630mm 手持ち RAW
テレコンバーター:TC-14E Ⅲ

 

広大な釧路湿原や北海道道東の大自然の中では、野生動物に出会ってもそう簡単には近づけません。

僕が彼らを見つけたように、彼らも僕を見ていますから。

そんな中で「630mm」という超望遠の画角はとても活躍してくれます。

それでは少し「サンヨン」のスペックを見てみます。

300mm f/4のスペック

フードとテレコンを付けた状態のサンヨン
(三脚座も取り付け)

 

カタログに記載されている主なスペックは、

ニコンFマウントCPU内蔵Eタイプ、AF-Sレンズ

・焦点距離 300mm

・レンズ構成 10群16枚(EDレンズ1枚、PF(位相フレネル)レンズ1枚ナノクリスタルコートあり、フッ素コートあり)

・撮影距離目盛 ∞~1.4m

・最大絞り f/4

・最小絞り f/32

・アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) 77mm(P=0.75mm)

・フォーカス制限切り換えスイッチ FULL(∞~1.4m)と∞~3mの2段切り換え

・寸法 約89mm(最大径)×147.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで)

・質量 約755g

ニコンイメージングジャパンより

特に注目するのが、「質量 約755g」という部分です。

300mmという焦点域でこの軽さはちょっと考えられませんでした。

僕が持っている他の主要レンズは、ほとんどが「1kg以上」ありますからね。

(超望遠ズームの200-500mmは約2.4kgあります)

さらにその寸法も、です。

左から、70-200mmf/2.8
24-70mmf/2.8
そして300mmf/4

 

大三元レンズの「24-70mm」より小さい!

そして軽い!
(24-70mmが1kgあります)

ちなみに、望遠ズーム「70-200mmf/2.8」の重さは「1.5kg」ありますね。

三脚座「RT-1」と専用のフード

 

この軽さと大きさが、このサンヨンの最大の魅力です。

ちょっと超望遠ズームと比べてみましょうか。

左:200-500mm
右:300mm

 

超望遠ズームは、縮めた状態でこれです。

大人と子供のようですね。

こうしてサンヨンが小さいことで、持ち運びが格段に楽になったのは言うまでもありません。

サンヨンとテレコンバーター
「 TC-14E Ⅲ」

 

焦点距離を1.4倍にしてくれるニコン純正の「テレコンバーター」も小型ですから、装着しても大きさ重さの変化はあまり感じません。

このテレコンバーターは、画質やAF(オートフォーカス)の速度をほとんど落とさずに、レンズの焦点域を1.4倍にしてくれるすぐれものです。

ただしテレコンは結構小さいので、失くさないように気を付けましょうね!
(このテレコンは2代目です 涙)

テレコンを付けた状態でも、70-200mmより短い

 

サンヨンは小さくて軽いということが分かっていただけたでしょうか。

ちなみにフィルターサイズは「77mm」なので、僕の場合は他のレンズも含めて一番多く持っている直径でした。

PLフィルターやNDフィルターが流用できるので助かります。

それではこのレンズの特殊な「性質」について少々説明します。

PFレンズの特徴と特性

輝度差がある場合、光源の周りに特有のフレアが発生する

 

この新型の「サンヨン」ですが、NIKKORレンズとしては初めて「PF(位相フレネル)レンズ」を採用しています。

この位相フレネルという意味は置いておいて、PFレンズを使う利点としては、

  • ・軽い
  • ・小型化

と言った点が挙げられます。

ただし、このレンズは上の写真のように、光源の周りにリング状のフレアが写ってしまうことがあります。

PFレンズの特性上、画面内外に強い光源がある場合、光源を中心にリング状の色つきのフレア(以降「PFフレア」とする)が写り込むことがあります。

参考:ニコンイメージングジャパン

メーカーのサイトでもこのように説明されています。

このPFフレアは、ニコン純正の現像ソフト「Capture NX-D」で軽減できるとのことです。

「PFフレアコントロール機能」があります。

僕の場合は、「Adobe Creative Cloud フォトプラン」でRAW現像は完結しているし、そちらで写真の管理もしているので、純正ソフトは使っていません。

それでも、この「PFフレアコントロール機能」を利用するために、別なPCで純正ソフトを使ってもいいかもしれませんね。

このPFフレアをもう少しご覧下さい。

雪に覆われた林の中で、木漏れ日を撮影

 

なんだか渦巻状になっていますね、フレアが。

似たような構図ですが、こちらもPFフレアが発生しています。

それでも、「ゴースト」はほとんど出ていないのが逆にスゴイですが。

これは逆光に強い「ナノクリスタルコート」のおかげでしょうか。

拡大

 

こちらはリング状の「PFフレア」はそれほど強くはないですね。

そして背景の「玉ボケ」は綺麗に出ているようです。

他の作例もあります。

逆光の湖で白鳥を撮影

 

かなり強い日差しの中、湖に反射した逆光の中で白鳥を撮影しました。

これは撮っている最中に気付いたのですが、顔の周りに水色っぽいフレアが発生してボヤけた印象になっています。

角度を変えてこの逆光を少し弱めて撮影してみると、

角度を変えてみるとPFフレアが消えた

 

顔の周りのボヤけた感じがかなり消えました。

そういう意味では、「逆光には強いけど、光源によってはPFフレアが出ちゃうよ」といった感じでしょうか。

また、主にPFフレアが出やすいシチュエーションは、

  • 夜景の中の街灯
  • 車のライト
  • 夜空の明るい星

などが考えられます。

「暗い背景に、明るい光源」が発生しやすいようです。

AF(オートフォーカス)の速度と精度は?

キクイタダキを手持ちで撮影

 

オートフォーカスに関しては、一度も「遅い」とか、「精度が悪い・迷う」と感じたことはありません。

かなり優秀な部類に入ると思います。

テレコンを付けてもその感覚は変わりません。

他のレンズと比べてみると、例えば大三元ズームの新型「70-200mm f/2.8 E FL VR」がありますが、これは「速い」です。

スッとピントが合い、細かく追従してくれます。

その70-200mmとサンヨンは、AFに関してはほぼ同等か、あるいは70-200mmの方がやや上かといった微妙な違いです。

200-500mmと比べると、サンヨンの方が圧倒的にAFは速いです。

これにより、野生動物を撮影する時の歩留まり(撮影枚数に対する合格枚数の割合)が上がったのは間違いありません。

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/400秒 絞り:f/5 ISO:400
焦点距離:300mm 換算450mm 手持ち RAW
露出補正:-0.7

 

上の写真は、早朝にヒグマの家族(子連れ・繁殖行動)を手持ちで撮影しました。

「軽い望遠システム」で機動力を活かした写真と言えます。
(いつでも防衛または逃げられるように)

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/1000秒 絞り:f/6.3  ISO:640
焦点距離:420mm 換算630mm 手持ち RAW
テレコンバーター:TC-14E Ⅲ

 

この写真も凄く気に入っているのですが、目の前に降りてきてれた好奇心の強い「ハシブトガラ」です。

この時は三脚や一脚を使っていなかったので、手持ちで地面に腹ばいになり撮影しました。

忘れられないシチュエーションでした。

まとめ

カメラ:NIKON D500
レンズ:AF-S NIKKOR 300mm f/4 PF ED VR
SS:1/400秒 絞り:f/5 ISO:640
焦点距離:300mm 換算420mm 手持ち RAW

 

このレンズがあれば、野生動物のどんな瞬間でも自信を持って撮ることができる。

当時ヒジを痛めて超望遠ズームが持てなくなった僕でしたが、新しいレンズを手にすることで可能性が広がりました。
(現在はヒジの方は完治しております、タブン)

そして実際にこのレンズで撮影した作品が今のところ一番多いです。

まだまだお見せしたい写真がありますが、長くなったので今回はここまでにします。

次回は、野生動物だけではなく、他のジャンルの写真も紹介したいと思います。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

(記事内の写真は全て「Adobe lightroomで現像・レタッチしております)

※高額な機材・レンズなどは、ネットショップで予約して、実店舗で受け取る購入方法がオススメです。

下は「カメラのキタムラネットショップ」のリンクになります。

ニコン AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR

ニコン AF-S テレコンバーター TC-14E III

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